建築テックやDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れに乗り、建築業界で注目されているソフトにBIMがあります。
BIMとはBuilding Information Modelingの略で、建築業界での次世代CADのような位置づけとなっています。
これは新しい技術であり、日本の様々な課題を解決するともいわれているだけに国を挙げて導入を推進しています。
それだけにBIMオペレーターという職種は今現在、求人も多く、にも関わらずBIMオペレーターの数が少ないという売り手市場の状態です。
BIMオペレーターになるために特に資格などはいりません。
未経験者でも熱意をしっかり持っていれば、採用されることも多いですが建築系の仕事なので専門用語に精通しているほうが有利なのは間違いありません。
今回は、そのBIM業界の動向や、求人の見つけ方などをご紹介したいと思います。
BIMオペレーターは未経験でもチャンスがある職業だと思います!
BIM業界の動向
国土交通省では2023年までにBIM/CIMの完全移行を掲げています。
これはもともと2025年だった目標をコロナの影響もあり2年前倒ししています。
BIMは3Dモデルに材料のコストや種類、属性などの情報を付与することで後工程の様々ま作業を自動化することが可能で、今後日本が抱えているベテラン労働者の定年による労働力不足の解決策の一つとしてBIMを推進しています。
以下の記事は国土交通省のBIM戦略の詳細です。
企業数社へのBIM導入アンケートの結果や今後のBIM需要について書かれています。
BIMオペレーターは未経験でもなれる?求人が多い!?
この後、おすすめ求人サイトをご紹介したいと思いますが、求人サイトを見ているとBIMオペレーターの求人には未経験歓迎や、未経験OKというのが目立ちます。
これはまだBIMオペレーター人口が少ないため、就職後、企業内研修をしてでも人が欲しいという表れなのだと思います。
確かに未経験といっても年齢にもよるとは思いますが、20代、30代前半ぐらいだと全くの未経験でも就職できる可能性が高いです。
逆に40代、50代にチャンスがないのか?というとそういうわけではないと思います。
未経験にも、業界未経験、職種未経験などいくつか種類があります。
- 業界未経験・・・建築業界の経験はないが、CADの経験があるケース
- 職種未経験・・・BIMやCADは使ったことがないが建築業界の経験はあるケース
- 未経験・・・業界、職種どちらも経験がない。
業界未経験の場合、3DCADを使っていた人ならBIMと共通するところも多いので有利でしょう。
BIMとCADの違いを知りたい場合は以下の記事を参考にしてみて下さい。
職種未経験の場合、建築業界の専門用語や仕事のやり方などは経験があるので、BIMの使い方さえ覚えてしまえば問題ないでしょう。
なので40代、50代だからといって悲観的になることはありません。
今はBIMも書籍やネットのコンテンツで独学も可能ですし、資格もいくつか出始めていまし、後述するスクールもあります。
このあたりは努力でカバーし、面接時に上手くアピールすることができるでしょう。
BIMオペレーター未経験なら大企業がオススメ
ゼネコンや大手設計事務所などの大企業がBIM導入が進んでいるからといって人材が豊富にいるかというとそうではありません。
求人サイトを見ているとまだまだ大企業もBIMオペの採用を継続しています。
大企業の良いところは、ある程度、教育体制やマニュアルなどもそろっていて人が変わっても回る仕組みが確立されています。
またベテラン人材も多いことから新人を育てる体力もあります。
中小企業だと即戦力になってもらいたいことから逆に未経験だと取りづらいところもあるでしょう。
中小企業はまだBIM未導入が多い
先にご紹介した国土交通省のBIM戦略を見ると、まだ中小企業へのBIM導入が少ないのが分かります。
未導入の主な理由を見ると以下があります。
- BIMデータの納品を要求されていない
- CADで現状の仕事が回っている
- BIM導入コストや人材育成コストがかかる
今、BIMを導入しているのはゼネコンや大手の設計事務所などです。
たた、もしゼネコンや大手設計事務所がBIMを当たり前のように使い、BIMデータでないと仕事が回らなくなった時は、関連企業や下請けにもBIMデータでの納品必須を要求してくる可能性は大きいです。
なので中小企業でも今のうちからBIM導入を検討すべきだと思いますし、求人を見ていると中小企業も積極的にBIMオペレーターを募集しているのを目にします。
したがって、特に経験のあるBIMオペレーターにとっては今がチャンスというわけです。
BIMオペレーターは時給が高め
BIMオペレーターやCADオペレーターは求人数も比較的多くかつ他の事務などと比べても専門職ということで時給が高い傾向にあります。
私が複数の求人サイトで時給を調べてみると1400円~2500円といった感じで幅が広い時給ですが、他の事務系の仕事に比べて確かに時給は高い傾向にあります。
BIMオペレーターは在宅勤務も可能
BIMオペレーターはCADと同様に在宅勤務可能な求人が多いです。
未経験の方の場合、最初から在宅勤務は難しいと思いますが、実力をつけ自分一人で仕事をこなせるようになると在宅勤務も可能でしょう。
働く時間を自分でフレキシブルに変えられ、特に子育て中の主婦の方は嬉しい働き方なのではないでしょうか?
BIMオペレーターの転職・就職のおすすめ求人サイト
BIMの求人サイトは沢山ありますが、働き方のスタイル別に以下がおすすめです。
建築業界でBIMを使ったワンランク上の転職を専門アドバイザーに相談し、自分に合った転職先を探してもらうなら建築転職やRSGコンストラクションエージェントといった建築専門の転職エージェントがおすすめです。
専門アドバイザーに相談して、BIMにこだわらすCADも含めて幅広い業界で自分に合った転職先を探してもらうならDodaです。
仕事に占めるウェイトをそこそこに、ただBIMに特化して派遣社員として働きたい場合は、リクナビ派遣です。
会員登録することで、自分の好みの求人検索を保存しておき、新着があればメールが届くようにもできます。
会員登録は無料なので、やっておいて損はないでしょう!
これらのサイトにはエージェントといって自分の就職に相談に乗っていくれる人が多く在籍しています。
いろんな成功事例を知っていると思うので、まずは登録無料し、相談するところからスタートすることをオススメします。
以下にそれぞれの転職エージェントや転職サイトについての詳細を紹介しています。
求人サイトではないですが、もし今現在の自分の市場価値を知りたい場合はミイダスというサイトがおすすめです。
ミイダスの質問に答えていくだけで自分の強みや適性な仕事、自分の市場価値が分かります。
そして、その診断結果をもとに企業からオファーを受けることも可能になっています。
BIMオペレーターの大変なところは?
BIMオペレーターがバラ色かというと人によっては辛いと感じるところもあるでしょう。
以下は現役のBIMオペレーター3人のかたが語る辛く、大変なところになります。
基本的にはCADオペレーターと同じような感じだと思います。
辛く、大変なところもありますが、そこは仕事でもありますし、以下の理由から克服している方が多いイメージです。
- 他よりも給料面が良い
- 建造物建設に携われやりがいを感じる
- 新しい技術で国も推進しているので社会貢献を感じる
BIM未経験者におすすめの独学方法
BIMは以下のようないくつか代表的なソフトがあります。
- Autodesk社のRevit
- GRAPHISOFT社のArchiCAD
- 福井コンピュータ社のGLOOBE
最近では各ソフトの開発元がソフトの使い方を学べる無料チュートリアルなども用意されています。
これが無料?と言いたくなるほどの完成度です。
その他、以下のようなBIMに特化した資格も整備されてきたので挑戦してみるのも良いでしょう。
- Revit Architecture ユーザー試験
- ARCHICAD オンライン認定試験
- BIM個人資格認定試験
このように以前に比べると格段にBIMの独学環境が整いつつあります。
以下の記事に、上記含めオススメ書籍やBIMソフトの無料体験版情報などをまとめてありますので参考にしていただければと思います。
BIM未経験者が学べるおすすめスクール
独学でなく、誰かからBIMを学びたい場合は、スクールに通うことが良いでしょう。
最初のうちは何が分からないかが分からないという状態だと思うので、BIMを体系的に教えてもらえたり、分からないことをすぐそばにいる人に聞けたら嬉しいでしょう。
ただBIMに特化したスクールはCADスクールのように多くないのが現状です。
Revitを学べるスクールを挙げると以下があります。
- Winスクール
- ヒューマンアカデミー
気になるかたは、まず無料相談や資料請求などしてみると良いでしょう。
とにかく短期間で人気BIMソフトのRevitやArchiCAD、Vectorworksを学びたい人は、Winスクールがおすすめです。
他にはヒューマンアカデミーもありますね。
BIMスクールは以下の記事にもまとめてありますので参考にしていただければと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はBIMオペレーターの職種は今、注目されているにも関わらず、オペレーターの数が足りていないのが現状です。
今後は中小企業での導入も加速していくことも考えると、未経験者や40代、50代にもチャンスがあると思っています。
ただ今はコロナの影響で応募が多いので、いずれにせよ、早めに動き始めることが重要です。
まずは転職エージェントに登録するのは無料なので、まずはここから始めてみることをおすすめします。
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