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ArchiCADとRevitの違いは?建築業界でのBIM推進担当が解説します

ArchiCADとRevitの違いは?建築業界でのBIM推進担当が解説します BIM・CIMオペレーターの仕事・年収
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建築業界では、BIM(Building Information Modeling)が急速に普及しています。

BIMは従来の2DCADと比較し、モデル作成をベースとした図面作成や各部材ごとの情報入力ができる点が非常に魅力的なソフトになります。

この記事では、建築業界でBIM推進担当をしている筆者がBIMソフトに関連する業界の動向や業界で中心となっているBIMソフト「Archicad」と「Revit」について比較しながら解説していきたいと思います。

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ArchiCADとRevitの業界シェアなどBIM業界の動向は?

ArchiCADとRevitの業界シェアなどBIM業界の動向は?

BIM全面展開

建築業界では、設計から施工、運用・維持管理に至るまでの全てのフェーズで活用可能であるBIMが注目されています。

設計での変更を各図面に反映させたり、施工の干渉チェックを行ったりすることが可能になり、より効率的なプロジェクト運営のツールとして期待されています。

国土交通省でもBIM活用ガイドライン建築BIM推進会議等、推進されており、今後もさらに業界での活躍が期待されています。

国土交通省からは2023年度から本格的にスタートするBIM/CIM原則適用についての具体的な方針についても展開されています。

主要BIMソフトのシェア

一般社団法人日本建築士事務所協会連合会の調査によると、BIMソフトの国内シェアはArchicadが43.0%Revitが33.2%となっています。

簡易版も含むシェアは「Archicad」+「Archicad Solo」51.7%、「Revit」+「Revit LT」48.0%となっており、この2つのソフトが高い割合になっています。

その他はGLOOBEが17.5%Vectorworksが8.4%等のソフトが挙げられます。

BIM業界の求人動向(BIM求人の多い会社、求められるスキル、年収など)

BIMスキルを持つ人材は、建築業界で非常に需要が高まっています。

国土交通省の「建築分野におけるBIMの活用・普及の実態調査」によるとBIMの導入状況は、総合設計事務所81.2%総合建設業48.8%となっており、会社の規模が大きくなるほど導入率は高いことから大手の設計事務所ではBIMの求人が多くなると考えられます。

BIMオペレーターであれば平均年収は約330万円~400万円程度であり、「Revit Architectureユーザー試験」や「Archicad オンライン認定試験」等の資格でスキルを証明することができるとより就職や転職で有利になるでしょう。

ArchicadとRevitの違いとは?

ArchicadとRevitの違いとは?

  1. 建築設計事務所はArchiCAD
  2. 建設会社はRevit

どちらのBIMソフトもモデルを修正ことで図面へ反映される点や壁、床、建具、仕上等の属性を付与する部分には変わりがないですが、操作性や表現方法に違いがあります。

意匠設計事務所では図面管理や表現設定がしやすい「ArchiCAD」、建設会社ではモデルの作成がしやすい「Revit」が多く利用されているようです。

各々の特徴を詳しく見ていきましょう。

Archicadとは?評判は?

Archicadとは?評判は?

  1. ハンガリーのGraphisoft社が開発元
  2. 図面の表現にこだわりたい方やプレゼン向き
  3. 図面の管理がしやすい

Archicadは、ハンガリーのGraphisoft社が開発したBIMソフトです。

直感的な操作性と自由度の高い設計が可能なことで評価されています。

レイヤー機能やペン設定、重ね合わせ等の図面表現がしやすいソフトです。

図面の管理もしやすく、確認申請用・社内検討用・見積作成用等で数種類の図面作成を行う際に、見やすく管理がしやすいことが特徴です。

図面表現はレイヤ、重ね合わせ、ペン設定等の組み合わせをベースに多くのアレンジができます。

ゾーンと呼ばれる空間に属性を付与する機能も充実しており、ボリューム検討からプレゼン図面への着色や部屋用途の区分まで、アレンジの幅が広いです。

図面の表現にこだわりたい方やプレゼン等で利用する際には、Archicadが向いていると言えます。

Revitとは?評判は?

Revitとは?評判は?

  1. 米国のAutodesk社が開発元
  2. Autodesk製品との親和性が高い
  3. モデル作成時の操作性が直感的でやりやすい

Revitは、米国のAutodesk社が開発したBIMソフトです。意匠設計に加えて、構造設計や設備設計も他のBIMソフトと比べて充実しています。

Autodesk社では2DCADであるAutoCADを筆頭に建築業界に限らず、幅広い業界で多くのソフトが利用されています。

インターフェイスや操作性については、同じAutodesk社のソフトと近い部分があり、比較的操作や設定のしやすいソフトです。

モデル作成時のガイドや視点操作は直感的で分かりやすく、操作が容易です。

モデル上のパーツであるファミリ毎に区分されており、モデルの確認が容易です。

モデル作成時の操作性を重視したい方や他のAutodesk製品を利用されている際には、Revitは比較的導入しやすいと言えます。

ArchicadとRevitは結局どちらがいいの?

ArchicadとRevitは結局どちらがいいの?

ArchicadとRevitの違いが分かったものの最終的にはどちらを使うか迷う方も多いと思います。

納品の際に指定がある場合や仕事を進めていく環境で優先的に使うソフトが決まることもあれば、ソフトの特徴で使ってみたいと思うものもあるかと思います。

しかし、どうしてもどちらか決められないという方は、まずRevitを試してみてはいかがでしょうか。

相性は人それぞれではありますが、時間のかかるモデル作成において、Revitはガイドや部材の接続操作等がしやすく、作ったモデルを図面化することがシンプルにできます。

2DCADまで繊細に表現を近づけるのは難しいと思いますが、モデルから平面図・立面図・断面図が作成でき、建具表や部屋リスト等も自動で作成されるのを実感するだけでもBIMのメリットを感じやすいと思います。

ArchicadとRevitの互換性について

ArchicadとRevitの互換性について

IFCという中間ファイルでArchicadとRevit間でやり取りは可能ですが、それぞれのソフトウェア独自の構成やオブジェクトの属性など完全な互換性は難しいのが現状

今まで各々のBIMソフトについて触れてきました。

本来は企画段階から設計、施工、維持管理と同じソフトで進めることが理想ですが、業務上一つのソフトだけで完結することは非常に稀です。

複数の取引先や関係会社があれば異なるソフトを利用することになるでしょう。

意匠設計、設備設計、構造設計の間でのやり取りやBIMを導入していない取引先に納品する場面もあるかもしれません。

BIMソフトも2DCADと同じように複数のソフトに対応できるように変換することが可能です。

BIMからBIMへはIFC形式とすることで、ある程度のモデルデータは変換することができます。

また、BIMから2DCAD(DWGやDXF等)へも変換することができるため、BIMで図面を作成することで、対応ソフトの幅も広げることができます。

便利ではありますが、どの変換も完全な互換性を持つことは難しい点に注意が必要です。

ArchicadとRevitが学べるスクール

ArchicadとRevitが学べるスクール

  1. ArchicadとRevitが学べるのはWinスクール
  2. Revitのみならヒューマンアカデミー

ArchicadとRevitが学べるスクールを探したい場合は両方とも学べるWinスクールがおすすめです。

両方のBIMを教えているからこそ分かる違いやコツなども相談してみると良いですよ。

Winスクールの評判、口コミについては以下の記事を参考にしていただければと思います。

その他にもRevitが学べるヒューマンアカデミーもあります。

ヒューマンアカデミーの評判、口コミについては以下の記事を参考にしていただければと思います。

以下の記事に上記含めたスクールをまとめてありますので参考にして頂ければと思います。

まとめ

「Archicad」と「Revit」で各々特徴はありますが、どちらのソフトもモデルを空間上に作成し、図面に表現していくというBIMの本質的な機能は同じです。

どちらがより良いかは、設計内容や作成図面の種類等で使い分けると良いでしょう。

BIMソフトは今後、建築業界で活躍が期待され、業界の標準になっていくと思われます。

完全に利用できれば大きな効果が期待できますが、現在は、図面作成、施工検討、積算等の各々の分野で個別利用されているケースがほとんどです。

「手書き」から「CAD」へと変化してきたように、「CAD」から「BIM」が当たり前となる時代ももうすぐかもしれません。

今までの作図とは異なるBIMの概念を理解することでより強力な武器になるでしょう。

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