昔、CADオペレーターとしてバリバリ働いていた女性が、育児もひと段落ついてもう一度自分のキャリアを見直したい、家事と育児を両立させて隙間時間で働きたい、と思っているかたは多いのではないでしょうか?
私自身もそうでした。
結婚・出産でしばらく仕事から離れていましたが、子どもが幼稚園に入ってからCADの仕事に復帰したくなりました。
10年以上、AutoCAD LTやSOLIDWORKSを使って橋梁の詳細設計や精密機械の2D図面、3Dモデル作成の経験があったので、何とかこの経験を活かせないかと考えていました。
そこで見つけたのが主婦が在宅でやれるCADの仕事です。
今は在宅勤務が主流になりつつありますし、CADの仕事は在宅と相性が良いです。
またCADオペレーターの求人案件は多いのも嬉しいところ。
今回は、主婦の私自身がやっているCADの在宅勤務方法、仕事内容、報酬など実体験をご紹介します。
CADオペの経験があれば誰でも在宅で稼げます!在宅は最適な働き方だと思います!
CADの仕事は在宅が主流になりつつある
CADの仕事は在宅が主流になってきています。
その証拠に、以下はCADやBIMに強い派遣会社を全国都道府県別にまとめたものですが、在宅案件が結構あるのが分かると思います。
時給も1500円~2500円ぐらいと一般事務に比べて好条件です。
自分のスキルを使って、在宅で稼ぐなんて、最高ですよね。
主婦が在宅CADで稼げるか?
もちろん主婦でも在宅でCADの仕事で稼げます。
ただ、小さい子供がいる場合は、預け先が必要になります。
子育てとの両立は可能ですが、子どもが幼稚園くらいまでは預けている時間内に仕事を終わらせるのがコツです。
集中力の必要な仕事なので子供が騒いでる中での作業は難しいと思います。
勤務時間は私の場合、1日4~6時間でした。
ただ、仕事があるときとないときの差が激しいので、ある時は1日7時間くらい働くこともあり、逆に2か月くらい仕事がないこともあります。
主婦向け在宅CAD案件でどのくらいの報酬がもらえるか?
これは、自分がどれくらい稼ぎたいのかにもかかってくると思います。
私の経験ですと、土木図面の場合、新規作成で15000円前後/枚かと思います。
たくさん描けばそれだけ収入も多くなりますが、外注に出す仕事がどれほどあるのか、取引先の規模にもよるかと思います。
機械分野の場合は、図面でなく3Dモデル化する仕事だったので、部品の3Dモデルをどれくらい作ったかが評価の基準になると思います。
ただ、私の場合、子育てメインで空き時間を使って程よく働きたかったため、月5万円という契約で、週3日、1日4時間という契約でした。
これは交渉次第だと思うので、もっと働きたい人はそのように交渉可能だと思います。
主婦向けの在宅CADオペレーター案件の見つけ方
CADオペの在宅の仕事をどうやって見つけるか。一番難しいところです。
私の探し方は、大きく2つありまして、ネットで探す方法と人からの紹介です。
それぞれ詳しく説明していきます。
クラウドソーシングで探す
今はたくさんのクラウドソーシングサイトがあり、そこでいろんな仕事を受けることができます。
もちろんCADの仕事も多いです。
CADの仕事をもらうためには、クラウドソーシングサイトで自分のプロフィールとして保有スキルや、こなせる仕事内容をしっかりと書いておく必要があります。
依頼主がプロフィールを見て、任せそうと思えばオファーしてくるケースもありますし、自分から募集のCAD仕事に応募することも可能です。
以下が代表的なクラウドソーシングですので、複数に登録しておくことで受注機会を増やせます。
登録も無料ですよ。
人から仕事を紹介してもらう
在宅CADの案件をもらう最も良い方法は、勤めている会社で実力を認められて、勤務先の会社を取引先にすることです。
私の場合、精密機器メーカーにCADオペレーターとして通いのパートを一年した後、技術を認められ、在宅で仕事をすることができました。
また会社勤め時代の知人のつてで設計事務所を紹介してもらうこともありました。
面接の時は過去に書いた図面をA4用紙に印刷し、どのような作業をしていたかポートフォリオ化し、分かりやすくアピールしました。
また、仕事が少ないときは派遣会社からの依頼で一週間くらいの仕事を受けていました。
すると、そこに出入りしている設計事務所の社長さんと仲良くなり、更に仕事をいただくことができました。
振り返ると、とにかくフットワークを軽くして、あまり深く考えずに行動していると自然と人との縁が生まれていき、在宅でのCAD案件の仕事をもらえることが多かったです。
ネットの求人サイトや転職エージェントで探す
求人サイトで在宅・CADで検索するとたくさん案件が見つかります。
また、最近は派遣会社にもコロナの影響か、在宅OKの仕事が増えたような気がします。
また転職エージェントのサイトでは自分に合った案件を探してくれたり、相談に乗ってくれるエージェントという人がいます。
まずは無料登録をして動き始めることをおすすめします。
私は実際にリクルートエージェントにお世話になりました。
転職サイトは色んな種類や強みを持っています。例えば女性、第二新卒、派遣、それぞれに強いなどがあります。
以下にCADの求人に強い転職サイトをまとめてありますので参考にしていただければと思います。
派遣先から仕事をもらう
ほかには、派遣社員になって企業で働き、そこで仕事をもらう、という方法もあります。
CADに強いフリーランスやアルバイトのサイトで仕事を探すこともできるでしょう。
建築系ならBIMオペレーターの仕事を探す
建築系の場合、最新技術としてBIMがあります。
BIMは政府としても推進しているにも関わらず、まだまだBIMオペレーターの数が少ないです。
現時点でBIMを使える人は副業をするうえで大きなアドバンテージになります。
もしまだ使えない人でも、CADが使えればBIMもすぐに慣れますので将来に備えて、今のうちから以下のWinスクールでスキルアップしておくことをおすすめします。
Revit、ArchiCAD、VectorworksなどのBIMソフトを学ぶことができます。
通学、オンラインどちらでもライフスタイルに合わせて選べますよ。
その他、副業に向けてCADについても学び直したい場合は以下にオンライン含め、スクールをまとめてあります。
主婦の私が実際にやった在宅CADオペレーターの仕事内容
案件内容はやはり、土木や建築、機械等の理系のいわゆる男性の仕事と呼ばれるものが多いと思います。
私が一番おすすめなのは、大量の図面の修正業務です。
きちんと赤字で修正箇所の指示が入っていて、黙々とその図面を直すのは一番簡単でやりやすい作業です。
しかし、現実には、新規作成の図面が多いと思います。
これはもう、在宅前の会社員時代にどれだけCADオペレーターとして製図図学などの技術を身に着けたかが、重要になってきます。
ひとりで作業をしているので、分からないところがあってもすぐに誰かに聞くことはできません。
また、担当者も忙しいので、分からないところはまとめておいて、図面をPDFなどに変換し、赤字で質問内容を書いておくのが一番いいと思います。
そして、分からないところがあったときは、きちんと分からないといえる勇気も大事になってきます。
土木分野のお仕事
土木分野のお仕事でのメリットは、人情が生きている職場が多いことでしょうか。
とにかく親切な人が多いです。
必要なスキルは、三角関数程度の数学の知識と、土木用語が分かるかどうか、です。
土木は役所が発注元になることが多いので、細かい決まりがたくさん決まっています。
一か所でも間違いが見つかると返品されてしまいます。
ただ、逆にルールがしっかりしているので、そのルールに従えばいいので一度覚えると、その応用の繰り返しです。
図面を描くのと同じくらい、材料の計算作業が入りますので、計算が好きな方におすすめです。
また、図面の提出期日をきちんと守れる方でないとできないお仕事です。
機械分野のお仕事
私が経験した機械分野の仕事では、SOLIDWORKSという3DCADを使って、平面図面(2D)を参考にしながら指輪を作る機械や鉄の棒を切削する機械の3Dモデルを作成したり、実際にあるネジ等を見ながらパソコン上に3Dモデルとして作り上げていく作業でした。
この仕事はコツコツとたくさんの部品を作り上げて、最後に3Dモデルを一つに組み立てる(アセンブリする)ことにやりがいを感じるお仕事でした。
年配の設計者の方たちは3DCADを使えない方が多いので、その方たちの描いたAutoCADの2Dの設計図面をSOLIDWORKSで3Dに再現する仕事は多かったです。
私の場合、モデリング対象部品が上記でしたが、世の中に出回っている機械製品のほとんどが3DCADで作られているので、必ず自分が気に入ったものをモデリングできると思いますよ。
いずれにせよ2D図面から3Dモデル作成する仕事は、立体的に物事を考える力が必要になってきます。
主婦のCADオペとして在宅ワークできるスキル条件とは?
CADオペの在宅ワークは未経験では難しいでしょう。
さすがにそんなにあまくはありません。
基本的にデータ入力やアンケート回答などの作業と違い、CADオペの仕事は専門職になるので未経験で在宅勤務する案件はほとんどないことを念頭においておきましょう。
私のイメージだと在宅でCADができるようになるためには、設計事務所や企業に勤めて仕事を覚えて、最低で3年、標準で5年ぐらいかかると思います。
まずはCADの操作も覚えないといけないですし、それだけでなく図面の読み方などの製図図学や専門用語、機械分野だと幾何公差や加工方法など覚えることがたくさんあります。
やはり以下のスキルは必要だと思います。
- CAD操作スキル
- 製図スキル
- 各業界の専門用語
- 三角関数
主婦が在宅でCADを使うにはまずは仕事環境づくりから
CADで在宅ワークするためには、まず在宅の仕事環境作りからやる必要があります。
やはり仕事部屋と仕事机は必要です。
最近のお気に入りは昇降式デスクです。
在宅だと運動不足になりがちです。
昇降デスクなら気分に合わせて立って仕事をすることもできますし、疲れたら座ることもできるので非常に重宝しています。
部屋は昼間一人での作業なので気が滅入りがちなので、南向きの明るい部屋を選ぶといいです。
また、インターネット環境も必要になってきます。
機器として用意するものは、プリンター、インク、そして一番必要なのはパソコンとCADソフトです。
これらをどうやって用意するのか?
CADソフトを入れるには、ハイスペックなパソコンが必要になってきますし、CADソフト自体、100万を超えるものもあります。
これを全部準備していたら、出費が大変なことになり、主婦が在宅でちょっと稼ごうどころの話でなくなってきてしまいます。
もちろん仕事が軌道に乗り、高額報酬がもらえるようになれば自費でパソコンやCADを準備するのもありでしょう。
私の場合は、幸運にも取引先に借りられました。
大体、企業には余分なソフトがあるので、快く貸してくれることが多いかと思います。
パソコンも余っていれば貸してくれる可能性は高いです。
これらの環境が整って初めて在宅CADは成り立つともいえます。
CADのソフトは高価なものが多く、個人で用意するのには元手が必要になります。その点、勤務先が取引先になる場合、パソコンやCADのソフトを貸してくれる可能性が高いのです。
それでもやはり、パソコン購入したほうが良いと判断した場合は以下の記事におすすめのパソコンや選び方、買い方などを紹介していますので、参考にしていただければと思います。
パソコンの遅くてイライラするのは避けたいですよね。
在宅CADでは依頼元とのコミュニケーションが大切
設計者や担当者との人間関係が重要
基本的に新規の仕事に入る前に一度、会社を訪問し、担当者と打ち合わせをします。
そのあとは、電話やPDF、チャットワークスなどでのやり取りになってきます。
ずっと一人で作業をしていると、たまに担当者と話すことが、気分転換になったりしますので、人間関係を良好に保つことが大切になってきます。
しかし、一度担当者と相性が合わなくて、困ったことがありました。
仕事のたびに担当者が変わりましたので、そういうこともあります。
その時は、ほかの担当の方に相談させてもらい、苦手な担当者のお仕事はお断りしていたことがあります。
質問はまとめてやり、内容を分かりやすくしておく
CADでの作業でミスすると間違ったモノができてしまうのでミスが命取りです。
必ず図面や3Dモデルをチェックして、チェックシートも一緒に提出することが必要です。
提出時期になると客先もイライラしていることが多いです。
分からないことがあったら、まとめておいて、後で一度に聞く、その時資料も用意して先方がすぐに分かるようにしておくことも大事です。
主婦が在宅でCADの仕事をして良かったこと
それは何より、自分の技術が活かせること、社会とつながっていることの喜びです。
また、家にいて作業することで、子供が帰ってきたとき家にいてあげられること。
夏休みに一緒に遊んであげられること、でしょうか。
子供が病気で学校を休んだ時も家にいてあげられます。
また、取引先とやり取りをする中で最新のパソコンスキルを教えてもらえることができ、自分自身スキルを伸ばしていくことができます。
また、私の場合、今日はたくさんお仕事をして明日は友達とお茶にする、ということも可能でした。
自由である分孤独ですが、私にはこの生き方が合っていると思います。
在宅CADのデメリット
基本誰もいない家の中で一人、一日中誰とも話さず作業をしなければなりません。
それは想像以上にきついことです。
1人が苦手な人、気分転換が苦手な人には向いていないと思います。
定期的に習い事をしたりして、人に会うことも大事です。
家族のいる主婦には、時間を自由に使えるので向いていると思います。
CADオペレーターが在宅でできるオススメの副業8選
気分転換に副業ではCAD以外のことがやりたいという人には、CADと親和性があるおすすめの副業も以下の記事にもまとめてありますので参考にして頂ければ幸いです。
こんな副業アイデアがあったか!というものもあるかもしれませんよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は昔、CADオペレーターとして働いていた主婦が、在宅で自分の好きな時間で無理なく働く方法についてご紹介しました。
CADオペレーターは立派な専門職です。
せっかく身に付けたスキルを活かし、お金も稼ぎ、社会貢献もするというのは悪くないですよ。
コメント