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iCADは使いにくいの?特徴やソリッドワークスとの違いを実ユーザーが徹底解説

iCADは使いにくいの?特徴やソリッドワークスとの違いを実ユーザーが徹底解説 CAD・BIMの資格やスクール
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機械設計のCADツールとして有名なiCADとソリッドワークス。

コストと機能のバランス良いミッドレンジCADと言われますが、実際の機械設計で使えるツールなのか、これからCADを学びたいユーザーから見れば、不安しかありませんよね。

この記事では、iCADとソリッドワークスの機械設計ユーザーが、実務で使ってわかったiCADの特徴やソリッドワークスとの違い、セミナー情報まで、これから学びたいユーザー向けに徹底解説します!

実務でiCADを使って分かったことを忖度なしでお伝えします!

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iCADとは?

iCADとは?

iCADには2種類のタイプが存在し、それぞれ特徴があります。

ここでは、iCADについての特徴から価格、使われる業界などをご紹介します。

SXとMXの違い

SX:とにかく軽くて速いという視点にフォーカスしたCAD
MX:2Dからデザインという視点にフォーカスしたCAD

iCADは、SXとMXの2つのタイプがあります。

なぜ2つあるかというと、ある機能に特化させるために分類されます。

CADは、スペックに応じたハイエンド、ミドルレンジ、ローエンドがあり、ユーザーの使用条件によってスペックが使い分けされています。

その中で、iCADはミドルレンジのCADとして位置付けされており、ハイエンドのようなライセンスコストが高くて高スペックではなく、そこそこのコストで一部の機能に特化したCADとして、認知されています。

ミドルレンジのカテゴリをうまく利用し、機能にフォーカスしたCADを2種類用意しておくことで、ユーザーのニーズに答えられるCADとして存在しています。

特徴/強み

SXの特徴
・部品点数が多い大規模アセンブリでも、高速で動作してくれる。
・シンプルな形状が得意。
・ダイレクトモデリング

MXの特徴
・2Dと3Dを同時にデザインできる。
・自由曲面のあるデザイン重視の形状が得意。
・パラメトリックモデリング

SXとMXは、CADタイプが異なることから以下の特徴があります。

SXの特徴と強み

SXは、軽くて早いにフォーカスされていますので、部品点数が100万点あっても、高速で動いてくれる優れたCADです。

機械系CADは、パラメトリックモデリング、ダイレクトモデリングのどちらかの方法でデザインしますが、SXは、ダイレクトモデリングを使っています。

パラメトリックモデリングは、部品をフィーチャーを重ねて形状を作り、アセンブリの拘束条件をつけてモデリングするため、3Dモデルに情報が定義付けされ、部品変更した時は、関連する部位が追従してくれます。

一方、ダイレクトモデリングでは、フィーチャーと拘束の概念がないので、3Dモデルに定義付けができません。直接モデルに形状を加えてモデリング操作方法のため、操作コマンドや機能は非常にシンプルになります。

シンプルである利点をうまく活用して、大規模なアセンブリでも高速に動作できるのがメリットです。

シンプルな反面、自由曲面を作る機能が乏しいため、立方体や円柱などの単純な形状を作ることしかできません。

シンプルな形状で大規模アセンブリが必要とする装置や設備の機械設計ユーザーに適しています。

また、動作設計配管設計配線設計などにも対応する機能もあり、メカトロニクス分野にも特化したCADとも言えます。

MXの特徴と強み

MXは、2Dからのデザインにフォーカスされており、2Dで作図しながら3Dモデリングも行えるハイブリッドデザインに優れたCADです。

SXとは違ってパラメトリックモデリングができるので、フィーチャーや拘束条件があります。

このCADの特徴は、このCADの特徴は、2D図面の線を選択しながら3Dモデル化が出来るため、3Dが苦手なユーザーには使い勝手が良いものとなっています。

通常は、3Dモデルを直して2D図面を更新(修正)するフローですが、MXは、どちらからでもできるので、2D設計が得意なユーザーには、使い勝手が良いCADとなっています。

開発元は富士通グループ

iCADは、富士通グループのiCAD株式会社が開発したソフトウェアで、世界が圧倒的に驚く存在となるCADを目指すソフトウェア技術集団として活動されている企業です。

この企業のエンジニア達は、「ユーザーが本当にやりたいことは何か」を常に追求し続け、本質を深く考えていくことを得意としています。

「こういうことがしたいんだけど?」という要求に対し、様々な解決方法を提示してくれるため、CADのカスタマイズ性に強いです。

ただし、法人向けには、前向きな働きをしてくれますが、個人向けには後ろ向きな傾向があり、サポート面においては難点があります。

価格

SX:約140万〜
MX:約120万〜

現在オープンにされている価格です。

ライセンスは、ローカル・ネットワークの2種類存在します。

モジュールは、SXはスタンダードとプロフェッショナルの2種類で、MXは1種類だけです。

ライセンスや種類によって価格が変動するため、ニーズに合わせて購入すると良いでしょう。

使われている業界

SX・MXともに、産業設備半導体製造装置工作機械など産業機械分野を中心に使われる業界が多いです。

特にSXは、メカトロニクス分野に特化する機能があるため、そのニーズにあった業界に浸透されているのがわかります。

iCADの「使いにくいところ」と「使いやすいところ」

iCADは、装置や設備系の機械設計に適しているのはわかりましたが、操作性はどうなのでしょうか?

ここでは、実務で使ってわかった操作性をご紹介します!

使いにくいところ

SXは設計意図が読み取れない、また2D図面修正に時間がかかる
MXは大規模データに弱い、また2D図面修正に時間がかかる

SXは、フィーチャーが無いため、設計意図が読み取れません。

また、3Dモデルを変更すれば、通常は2D図面も自動で変わってくれるところが、手動でないと変更できません。

なので、CADを通した情報共有はできず、2D図面の修正がとても時間がかかります。

MXは、フィーチャー機能があるため、SXのような不便さは無いですが、大規模アセンブリには対応できないのが難点です。

また、2Dから3D化した場合、3Dを変更しても2Dは追従してくれません

その場合は、3D化したモデルから2D図面に書き直すという一手間が必要になります。

使いやすいところ

SXは大規模データに強く、ダイレクトモデリングで直感的な形状作成ができる
MXはパラメトリック変更ができ、また2D図面の線を使って3D化できる

SXは、大規模なアセンブリでも高速に動作してくれるのが利点です。

また、粘土細工のように形状をモデリングできるため、簡単な部品の3Dモデルと2D図面はすぐにできてしまうので、スピード感のある操作が実現し易いでしょう。

MXでは、大規模なアセンブリはできませんが、2Dで作図しながら3Dモデリングができるので、2Dと3Dを並行作業できるのが良いです。

iCADとソリッドワークスの違い

iCADとソリッドワークスの違い

ソリッドワークスはiCADに比べ大規模データが苦手だが、自由局面に強く、直感的なUIで使いやすい。

iCADと同じミッドレンジCADで、ソリッドワークスが有名です。

iCADとソリッドワークスではどんな違いがあるか比較してみました。

その違いとして以下の点が大きくあります。

  • iCAD SX vs ソリッドワークス:扱えるアセンブリ規模、自由曲面ができるか
  • iCAD MX vs ソリッドワークス:2Dベースか、3Dベースか

ソリッドワークスは、パラメトリックモデリングができるため、3Dモデルに情報を持たせられますが、大規模なアセンブリは動作できません

その分、自由曲面ができるため、デザイン性のある形状は得意です。

また、ソリッドワークスは3Dモデリングをベースに設計するCADであり、2Dベース設計のMXと比べると設計するフローが全く違います。

では、ソリッドワークスって機械設計に向かないのかと感じますが、パラメトリック機能や自由曲面が描けるサーフェス、簡易的なシミュレーションなどいろんな機能を平均的に使える万能型です。

また直感的に扱えるUIが優れているため、パラメトリックモデリングができるCADとしては、初心者でも扱いやすいです。

大規模なアセンブリは扱えない分、自由曲面でデザイン性のある形状はできるため、家電などのコンシューマ製品レベルの規模に適用できるでしょう。

iCADとCreoの違い

iCADとCreoの違い

Creoの方がパラメトリックや大規模データの両方に強い、ただハイエンドCADなため価格も高い

iCADとは違うハイエンドCADとして有名なCreo。

Creoにはいろんな種類がありますが、機械系CADとして認知があるCreo parametricで比較してみました。

その違いとして以下の点が大きくあります。

  • iCAD SX vs Creo:設計意図の伝達しやすさ
  • iCAD MX vs Creo:扱えるアセンブリ規模の大きさ

Creoは、パラメトリック機能が優れていて、トップダウン設計を得意とするCADです。

構想段階の計画や概念、部品やアセンブリなどの設計意図を伝え易い機能が備わっているため、ユーザー間で共有がし易いのが特徴です。

高スペックのため、航空・宇宙、自動車などの数万部品レベルの規模なら扱えます。

よって、SXと比べてしまうと設計意図の伝達力に大きな差があります。

また、MXでは同じようなモデリングはできますが、スペックそのものが違うので、アセンブリ規模の大きさに差が出てきます。

設計意図が伝達できて規模の大きいアセンブリができるならば、Creoの方が良いイメージを持つかもしれませんが、その分ライセンス料が高くなるデメリットがあります。

どちらを選ぶかは、コスト予算との相談になりますね。

iCADを無料体験版や無料セミナーで学ぶ方法

iCADを無料で学ぶ方法

機械系CADとしてiCADを学ぶことは、メカトロニクス分野や産業機械の機械設計に対応できることに繋がります。

iCADはセミナーや体験版がありますので、これから学びたいユーザーはぜひ受講してみましょう!

無料のセミナー、体験版のダウンロードは以下から申し込みができます。

SXの無料セミナー

SX無料体験版

MXの無料セミナー

MXの無料体験版:なし

SXの方が業界に浸透しているので、MXの体験版がない状況です。

また、操作マニュアルは、購入したライセンスとディスクに同梱されるものか、CADソフトのヘルプコマンドのみとなっていてオープンにされたマニュアルはありませんので注意が必要です。

まとめ

iCADユーザーが実務から得た経験を元に、iCADの特徴や違いを解説しました。

これまでの解説を簡単にまとめると、以下の通りです。

  1. iCADには、SX、MXの2種類のタイプがある
  2. iCAD SXの特徴は、大規模アセンブリの動作に適している、自由曲面でデザイン性のある形状はできない
  3. iCAD MXの特徴は、2Dベース設計に適している、大規模アセンブリの動作はできない
  4. ソリッドワークスとの違いはアセンブリの規模、設計のベース
  5. Creo parametricとの違いは設計意図伝達、アセンブリの規模
  6. iCAD SX/MXともに無料セミナーがある

以上のことから、iCADは機械系CADとして装置・設備系の機械設計として強みを発揮できるCADツールであり、それを目指す設計エンジニアならば、かなり有効であることがわかりますね。

無料セミナーもありますので、体験から活用してみてはどうでしょうか。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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