CG業界では、働き方や人生観の多様性によりフリーランスになるかたが増えてきました。
そこで、今回は様々な業界で活躍されているCGフリーランスの方、5名にフリーランスの仕事内容、仕事の探し方、年収、生活の変化、やりがいなどをインタビューしました。
年収が上がった方、変わらない方がほとんどですが、時間的自由や人間関係への煩わしさが減るなどメリットが多い、ただフリーランスとして覚悟無いとやっていけないというのが総論でした。
また、パソコンやインターネット環境さえあれば、場所を選ばず働けるスタイルも気に入っている方が多い傾向です。
フリーランスの仕事の探し方も今はいろんなサイトがあるので、それもフリーランスが多くなる理由の一つですね。
それでは、具体的なCGフリーランス事例を見ていきましょう。
ライノセラスを使った建築CG制作のフリーランス事例
30代中盤の独身男性です。
建築業界のCG制作や、建築パース制作をライノセラス、3dsmax、フォトショップ等を使ってやっています。
仕事はランサーズ、クラウドワークス等のクラウドソーシングサイトを利用してみつけています。
基本的にはプロジェクト方式のものに応募し、コンペ形式のものは価格が安かったり、報酬が不安定のため参加しません。
また、以前勤めていた会社から下請けで仕事を案件ごとにいただいております。
CGフリーランスになって年収が1.2倍に上がった
フリーランスになる前も、同業の仕事をしておりました。
正社員で都内の同業会社に10年以上勤めておりました。
フリーランスになった経緯は、役職が付き、年収が頭打ちになった事とコロナウイルスの影響もありテレワークに移行して働く環境や私の考え方に変化があったことが大きいです。
年収は500万円程度で頭打ちでした。役職がつき就業時間が長いわりに残業代もつかなくなってしまったので独立を考え2年程度たったときにコロナウイルスが流行しました。
仕事もテレワークに移行し、自宅でもできる仕事かつ、元々独立する人が多い業界なのでますます独立してフリーランスになる意欲がわき、一度目の緊急事態宣言が終わることに独立しました。
フリーランスになって年収は1.2倍程度になりました。
営業と経理が大変だが、CG制作の充実感すごくある
フリーランスになってまだ2年目ですが、やはり全て一人でやらなくてはいけない点が大変な点です。
営業と経理関係が一番大変です。
通常の制作面は今までと同じことをやっているので全然楽なのですが、営業やお金関係、あいさつ回りや確定申告等、会社員時代には経理や営業の方にまかせていたことも全てやらなくてはいけないので、そこが一番苦労しました。
やりがいやメリットという面でいうと、会社で仕事をしていたときより全て一人でやって仕事を完遂させるのでやりがいは、すごくありますし充実感もあります。
仕事も自分で受けたくない仕事は受けないという選択肢が選べますので自分の得意なCGや好きなお客さんと仕事ができるのもメリットです。
CGフリーランスは実力がすべて
CGフリーランスは実力がすべてだと思います。
スキルが一定以上あれば仕事はとれると思うので、現在CGデザイナーとして働いていて一定以上スキルがあり、現状に不満があったり、独立したいと思っている方はどんどん独立してフリーランスになった方が良いと思います。
日本のCG会社は給与が安すぎると思うので・・・
確定申告など会計の知識も必要
フリーランスになったら青色申告など確定申告が必要になります。
そこで私も会計ソフトの「弥生」を導入してみました。
会計ソフト利用がはじめてだったの不安でしたが、かんたんに使える作りになっていたので問題なく使えています。
私が選んだベーシックプランでは分からない操作が出てくると、電話・メール・チャット・画面共有などで丁寧に教えてくれたので非常に助かりました。
さくっと確定申告を済ませることができましたよ。
Blenderやアフターエフェクツを使ったCGフリーランス事例
30代後半(女性)です。家族構成は夫婦と子供3人です。
ブレンダー、アフターエフェクツを使ったCGフリーランスをしており、3年程度が経過しました。
仕事はランサーズやクラウドワークスにてみつけています。
ブランダーとアフターエフェクツの勉強期間は半年程度で、その間も仕事は見つけ続けました。
最初はみつかりにくかったですが現在ではコンスタントに仕事があります。
モデリングやアニメーション作成を主にしており、平均単価は30000円程度かと思います。
地元の企業にも売り込みをしておりそちらでの収入もございます。
子育てしながら土日は完全オフ
元は看護師をしておりました。激務により勤務がつらくなりましたのでCGフリーランスをしました。
現在の年収は300万円程度です。業務は夜がメインで、日中は家事育児です。
平日は7時に起床し朝食をつくります。8時30分には子供を保育園にあずけます。
通常専業主婦ですと保育園は預かったいただけませんがフリーランスについては預けることが可能ですので仕事が少なくてもフリーランスになることでメリットがありました。
その後、家事をし11時くらいから業務をします。1時間程度したあと昼食を食べます。
母親とともにおひるを食べて少しおしゃべりをします。14時くらいから再度業務を開始して16時に保育園に息子を迎えに行きます。
その後は子供の就寝後22時くらいから1時間業務をします。土日は休みです。
仕事の幅を広げるためにカラーコディネートの勉強中
メリットは時間の融通がききます。デメリットは納期に追われることですがやり方次第ではそちらもなくなります。
最初の勉強ではCGということでもあり難しいかなとかまえました。ですがやり始めるとかなり面白く自分自身で作品を作り上げることの楽しさがわかりました。
映像、画像の制作は構成がとても重要ですが、最近は配色にもこだわりたいと思い、現在カラーコディネートの勉強中です。
カラーコーディネートについては自分自身ファッションやインテリアにも興味があったので普段の生活にもとても役にたち楽しく学んでおります。
CG、3D制作もブレンダーを使用し常に勉強をしておりますが勉強や仕事をすることで普段気にすることのない映画のCGなどにも興味をもつことができました。
主婦で少し時間に余裕のある方におすすめの働き方
精神的なストレスは勤務時より少なくなりました。
ただ簡単に稼げる業界ではなく常に新しいことにトライする気持ちが必要です。
家事や育児に忙しい方でもできる業界ではありますので主婦で少し時間に余裕のある方などはおすすめです。
LightWave 3D 2020を使ったCGフリーランス事例
30代前半(女性)、夫婦のみです。
CGフリーランスの仕事は、3DCGのバーチャルイベント会社からの依頼で業務を行なっています。
使っているCGソフトは、LightWave 3D 2020です。
仕事の見つけ方は、ココナラをはじめ、前職からツテで繋がっていた企業様から個人的に案件をいただいて業務をさせていただいています。
主な作成物は、3Dバーチャル空間サービスにおける広告です。フルーツピッキングを運営しているクライアント様より依頼をいただき、いちご狩りの様子を3Dバーチャル空間サービスで販促する広告内容です。
キャラクターものを作成するのは苦手なので引き受けた実績はありませんが、広告部などを主に作成して件数を積み上げている状況となります。
CGフリーランスになって年収が100万アップ
CGフリーランスになった理由は、組織に所属して案件をこなしていくことにやりがいを見出せなかったからです。
CG作成は確かに組織に所属することで、会社の評判や知名度が高ければ自然と仕事が舞い込んでくるので経験を積めるメリットがありますが、お給料には作成物に応じて変動することもありません。
個人で同じ仕事を遂行すれば歩合制で今よりももっとお給料が上がると退職した先輩社員から聞いて、独立を意識し始めました。
前職では350万円でしたが、独立してからは年収が450万円となりました。
安定して仕事が続きコツコツと積み上げていった結果として450万円を達成しましたが月によって仕事量にばらつきがあるのでメリハリある生活スタイルになりました。
ポートフォリオや経歴でアピール必要
CGフリーランスのメリットは、仕事を頑張った分結果に反映されるところです。
初めは知名度もないので所属していた会社の経歴やポートフォリオを掲載して依頼をもらえるように努力をしました。
初めは少額の3000円程度の仕事を受けていましたが、一度依頼いただいたクライアントから継続依頼がきて、その際に契約金が跳ね上がったりするので一件一件を大切に取り組んでいます。
お付き合いのような部分の色合いが濃いので、常に次の新しいクライアントを探すというスタイルではなく、発注をくれたクライアント様が想定以上に満足する作成物を作成できたら継続して金額アップで注文をもらえることもあるので、安定感はありませんが以前より大切に仕事をするように意識するようになりました。
CGフリーランスは地道な実績の積み重ねが大切
CGフリーランスの世界は地道な実績の積み重ねで信頼を重ねていくことが大切です。
いきなり大口案件を個人にくれるようなクライアント様はいないと考えておき、目の前のクライアント様を大切にすることで次の仕事につながるという気持ちを大切にして仕事に取り組む姿勢を持ち続け、軌道に乗るまで耐えられれば大丈夫です。
3dsMAXを使った自動車CG制作のフリーランス事例
60代・男性で広告で使用するグラフィックや動画をCGで制作する仕事をしています。
使用ソフトは3dsMAXで自動車のCG制作を主に手掛けています。
CG制作会社で数年間勤務しフリーランスになりました。
仕事の見つけ方は会社勤めの時に関係のあったクライアントから少しずつ仕事を回してもらって、徐々に仕事内容の評価があがるにつれ、また別のクライアントを紹介してもらい仕事を増やしていきました。
人脈を使って仕事を獲得してきたので求人サイトは利用しませんでした。
クオリティを落とさず実績を積み重ねていけばギャラアップの交渉はしやすい
元々、サラリーマン時代は自動車のCG制作を主に手掛けていました。
フリーランスになったきっかけは給与体系の不満と自動車関係だけではなく他のジャンルのCG制作にも興味があったため。
年収はレギュラーの仕事を含め扱えるキャパシティも限りがあるため会社の時よりは若干下がりました。
ただしイレギュラーな仕事が舞い込んでくるとそれによって年収が倍以上にアップする年もありばらつきがあることは否めません。
常にクオリティを落とさず実績を積み重ねていけばギャラアップの交渉はしやすくなります。
パソコンなどの設備投資に最初は費用がかかりましたが2年くらいで償却できました。
仕事のペースは自分で構築できるので納期さえ守れば好きな時に働けるというのは精神的に楽です。
事務所も自宅なので通勤時間とかも気にする必要もなく自由な環境。
クライントとの信頼関係の構築には多少時間がかかる
フリーランスのメリットは自分のやりたいことをある程度許容してくれることだと思います。
もちろんそうなる為にはクライントとの信頼関係が重要で、そこにたどり着くまでには多少時間がかかります。
高い評価を得れば、継続していい仕事のオファーは自然とやって来るようになります。
クライアントから仕事をもらうということはこちらとしては下請け側になるのですが、常に同じ目線で対応するようにし意見ははっきりと言うようにしています。
好きでやっていることなので大変さは感じたことがありません。体ひとつなので倒れたら終わりと思っているので健康管理は相当気を使っています。
フリーランスはストレスフリーだが覚悟が必要
フリーランスは気楽ですが、覚悟がないとやっていけないと思います。
制作からマネジメントまですべて人でやらなければいけません。
また、体力面や気力面でも若いうちはなんとかなると思うが、それまでに自分の仕事内容を確立しておかないと続けることは困難だと思う。
ベクターワークスを使ったCG作成のフリーランス事例
30代前半(女性)で、家族構成は夫婦のみです。
現在、フリーランスのCGデザイナーとして働いていて、ベクターワークス、イラストレーターや、PHOTOSHOPを使い、CG作成やロゴデザインや看板デザインやプランの作成などをしていいます。
仕事を見つけたサイトとしては、ランサーズとココナラのサイトでコンペや仕事依頼を受けています。
手数料は取られますが、制限が基本的になく、自分のデザインなどを出品することで、見知らぬ相手から買ってもらうことができるので、お客さんの幅が広げられて、よいサイトです。
夫の出張に同行しながらできるCGフリーランスを選択
結婚後、夫が出張が多いのでそれに同行しつつ仕事ができる方法として、在宅でできる仕事を探していて、CGフリーランスになりました。
フリーランスになったばかりで年収は全くなく、仕事環境としてはサーバーとパソコンがあって自宅で整えられる程度のものがあれば仕事ができています。
年収が下がってしまったので、その他アルバイト業をしたり、いきなりデザイナーとして食べていけないので、ママワークスという在宅求人が多くのっている転職サイトに登録し、就活も進めておりました。
そこで図面のCADオペレーターの仕事がみつかりましたので、業務委託の仕事をいくつか受けながら、お金を少しづつ稼いで、進めています。
新たなことにチャレンジすることは幅も広がり、やりがいがある
メリットは会社にいるときと違い、好きな仕事を自分で探して取り組めること、新たなことに挑戦できます。
ロゴデザインもCGフリーランスになってから初めて考えるようになりました。
新たなことにチャレンジすることは幅も広がり、やりがいとなっています。
デメリットとしては企業で働いていた時は、企業としてのネームバリューがありますが、今は名前だけなのでお客様からの信頼が全くない中、仕事を見つけるのはやはり苦労します。
企業にお客様から問い合わせがあるのと違い、個人に中々問い合わせが入らないので自分からコンペなどでアプローチしなければならず、自分の実力が検挙にでるのでなかなか仕事が取れない日々が続いてしまっていました。
勤めていた企業から仕事をもらえると楽
CGフリーランスになる前に企業に勤めていたなら、先にお客様を捕まえていて安定で仕事をくれる人を捕まえたほうが精神的にも安心できます。
何もない状態で0からスタートすると、ネームバリューがないので仕事をとって生活していくのに大変苦労します。
起業の学校に行ってみる
将来的にCGフリーランスとして起業や独立をしたい場合や、CGフリーランスとして今以上に収益を伸ばしたい場合は、それを支援してくれる「ウィルフ」という働きながら始める起業の学校の門を叩くのも手です。
多くの人が起業を考えながらも、もしくは起業しながらも、検討すべき論点が曖昧なまま、情報収集ばかりしたり、収益が上がらないままなど、時間ばかりが過ぎてしまうケースもあります。
ですが、このウィルフでは検討すべき論点を90分の無料説明会で整理し、3カ月のスクールで一気に収益化まで持っていきます。
ウィルフは日本最大級の独立・開業・起業支援メディアである「アントレグループ」が運営しているのも安心なところ。
まずは無料説明会からやってみるのをおすすめします。1対多の説明会のため営業もありません。
コメント