3DCGデザイナーという職業の中にも背景モデラーというものがあります。
3DCGに興味があり、背景モデラーになりたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
最近はメタバースという言葉がバズワードになっており、ますます3DCGデザイナーの需要は増えていくでしょう。
今回は、これから背景モデラーを目指そうというしている人向けに、背景モデラーの仕事内容、年収、求人の探し方などをご紹介します。
背景モデラーの仕事内容は?
ゲームやアニメ等の世界観を表現する背景やアイテムを制作するのが背景モデラーです。
背景モデラーには、背景デザイナーやBGモデラー、Environment等の複数の呼ばれ方があり、それぞれの役割は基本的には同じです。
しかし、どこまでを役割とするかは多少の差異があります。
特にゲーム背景モデラーは、ゲーム機器の進歩により高精度のグラフィック表現が可能となったため、より細部までこだわれる背景デザイナーの需要が高まっています。
ゲーム等のコンセプトを理解し、ラフデザイン、モデリング、テクスチャー、ライティング、エフェクト等の技法を用いて、演出を織り交ぜながら空間デザインすることが求められます。
最近では、家庭用ゲーム業界よりもスマホアプリなどのソーシャルゲーム業界からの需要が高まっています。
背景モデラーの年収は?
背景モデラーの年収平均は478.6万円ですが自身の実力による部分が大きく実力次第で増減します。
また、どの業界に属するかによって給与は大きく変わり、特に需要の高まっているソーシャルゲーム業界の給与が最も高い傾向にあります。
背景モデラーの求人需要は?
キャラクターモデラーと比較すると不足しているのが背景モデラーです。
キャラクターは得意だけど背景は簡単なものしか作れないという方が多い傾向にあります。
というのも、背景モデラーは非常に高い技術を求められる職種。
ゲームの背景グラフィックのような精密なものが制作できる方であれば、いたるところから引く手あまたという状況です。
上記でも述べたとおり、以前の3DCGの業界はゲーム制作が最も人気がありましたが、ソーシャルゲームが台頭してきた現在、他のグラフィックデザイナー系の職種と比べ不足してるといえるでしょう。
また、オープンソースであるBlenderなどの無料ソフトが普及すると、Yutubeや学習サイトで独自に学習する人が増えるなど、3DCG業界への注目も集まっています。
未経験でも背景モデラーなるための方法
背景モデラーとして活躍している人たちは、ゲームやデザイン系の専門学校や大学で専門知識を身につけた方が多いです。
しかし、資格などは必要ないため2Dや3Dなどのツールが扱うことができ、かつデッサン力や空間構成力などを身につけることができれば、学校に通わずとも背景モデラーを目指すことができます。
また、会社によっては研修制度が手厚く未経験で採用している会社もありますよ。
初心者から背景モデラーの勉強を始める場合は、無料でダウンロードすることのできるBlenderなどの3DCGソフトを利用して、Yutubeや学習サイトで勉強することがオススメです。
初心者が最初に躓(つまず)くのは、3DCGソフトの操作の難しさです。
まずは、簡単な題材を作ることでモデリングの仕方を勉強し、ソフトがある程度使えるようになった後は学習サイトで学びたい技術を細分化して学んでいくことがオススメです。
学習サイト内では、一から操作方法を教えてくれるプログラムもあります。
Blenderは3DCGソフトウェアの一つでアニメーションが作れてしまうほど多機能で今大注目されているソフトです。
なんと、あのエヴァンゲリオンにもBlenderが使われています。
そのため、ゲームやアニメーション業界に就職を考えている方は学んでいて損はないといえます。
背景モデラーになるためのポートフォリオは?
背景モデラーとしての実力を第三者に分かりやすく伝える手段としてポートフォリオがあります。
背景モデラーとして働いたことがなくても(未経験でも)、趣味でやっている段階から、このポートフォリオをためておくことが重要です。
この背景モデラーのポートフォリオの作成には以下の3つのポイントがあります。
- 適切な題材選び
- 完成図をイラストで持っておく
- ストーリーを作る
適切な題材選び
背景モデラーの場合、見ごたえのある題材を選ぶことが重要です。
見た人が凄いなと驚く題材であることです。
だからといって、難しすぎるものも良くありません。
例えば、建築物であれば装飾のモデリングが複雑でないものです。
彫刻やステンドグラスがあしらわれている城ではそれだけで制作に時間がかかってしまうからです。
完成図をイラストで持っておく
ポートフォリオを作る時、必ず完成図となるものをイラストで準備しておくのがポイントです。
これは、作成途中でイメージが迷子にならないように固定する必要があるからです。
テクスチャー制作時に役立ちます。
ストーリーを作る
たとえ背景であっても、その背景にはストーリーがあります。
これを意識して作る必要があるのです。
例えば街を作るのであれば、どれくらいの時代のどの時刻で、主人公が何をするところなのか。
ストーリーを細かく設定しているからこそ、背景の細部にまでこだわることができます。
また、背景とはただ背景だけではないということも念頭に置く必要があります。
モブであっても背景の一部です。街の中に、生物がいなければそれは違和感になってしまいます。
そのため、背景にストーリーをもたせれば、おのずと自分の背景の違和感が見えてくると思います。
背景モデラーの求人の探し方は?
背景モデラーの求人を探す方は、転職エージェントで探す方法と直接企業HPに応募する2つがあります。
以下は背景モデラーに強い転職エージェントです。
転職を成功させるコツは、これらの転職エージェントに複数登録することで、自分に合った転職先に出会える確率を上げることです。
・各転職エージェントも扱っている求人に違いがある
・転職エージェントの担当者も人なので、相性が合わないや知識量に差があったりする
複数の転職エージェントの中から、最終的には自分に合ったところで転職活動を進めていくようにしましょう。
登録は無料です。
未経験の方は、「未経験可」の求人を担当者に紹介してもらいましょう。
求人の多くは、実務経験2年以上の条件があったりしますが、未経験の方が申し込んで採用がもらえたという声もあるため、諦めずに応募し続けるのが肝心です。
マイナビクリエイター
マイナビクリエイターは、大手マイナビのWeb・ゲーム関連職を専門に行っている転職エージェントです。
専門のキャリアアドバイザーが求人の紹介だけでなく、ポートフォリオの作成方法、面談のやり方、雇用条件の交渉などもしてくれるので、未経験でもチャンスがありますよ。
以下の記事のように40代・3DCG未経験で転職に成功した事例もあるぐらいです。
2023年1月上旬現在、417件の3DCGデザイナーの求人があり、その中の背景というキーワードで絞り込むと134件の求人がヒットします。
例えば以下のようなものが求人があります。
フルリモートの求人もあるので検索してみると良いですよ。
ファミキャリ
ファミキャリはクリエイティブ専門エージェントであるクリーク・アンド・リバー社と、ゲーム業界トップクラスのメディアであるファミ通ドットコムとが協業している転職エージェントです。
なので、ゲーム業界で3DCGの仕事を探している人にはもってこいの転職エージェントです。
2023年10月上旬現在、約2100件の3DCGデザイナーの募集があり、今はやりのメタバースの求人も充実しています。
また3DCGデザイナーといっても、モーション、キャラクターモデラー、背景モデラー、エフェクト、オーサリング、リグなど様々な役割がありますが、それらの求人をピンポイントで検索することも可能です。
ギークリー(Geekly)
ギークリーはIT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。
1万件以上の支援実績があり、うち77%が年収UPし、内定までの平均日数は30日という点が選ばれる理由。
2023年1月現在、285件の3DCGデザイナーの募集があります。
具体的な背景モデラーの求人だと以下のようなものがあります。
企業HPに直接応募するのもOK
企業の採用HPに直接応募することも可能です。
企業によっては、通年採用をしているところもあります。
ポートフォリオの作品数が多く、やる気が感じられる方は経験者採用枠であっても未経験で採用されたという声もありました。
直接企業に応募するのは気がひけるという方でも、ポートフォリオに自身のあるかたはぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は3DCGデザイナーの中でも背景モデラーに絞って、未経験もなれるのか?求人の探し方は?などをご紹介しました。
今後はメタバースの世界も広がってきますし、3DCGデザイナーや背景モデラーという仕事も重要な位置づけです。
未経験でも恐れることはありません。新しい世界だからこそ、新しい人材も求められています。
日本の3DCG業界は人材不足と言われていますので、思い切って飛び込んでみると輝かしい将来が待っていたりしますよ。
メタバースに強い転職エージェントは以下にも紹介していますので参考にしていただければと思います。
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