一級建築士として独立開業したい!
この記事を読んでくれている人には、そう考えている人もいらっしゃると思います。
独立するのは勇気がいりますよね?
仕事を継続的にもらえるのか?いくら稼げるのか?など悩み出したらキリがありません。
私の場合、設計事務所で内装設計を7年間経験したあと、思い切って独立することにしました。
それから1年が経ち、まだまだ駆け出しですがなんとかやってこれています。
そこで本記事では、一級建築士で独立開業しようと思っている人に参考になるように、1年で感じた一級建築士の独立の年収や仕事内容、大変さ、独立前の準備などについてリアルにご紹介したいと思います。
これから独立しようと思っている一級建築士の方々に少しでも参考になれば嬉しいです。
一級建築士の私が独立を決心した理由
まずは、私が独立したきっかけについてお話ししたいと思います。
私は建築系の大学と大学院を卒業した後、オフィスの内装設計の仕事に就きました。
仕事は楽しくてやりがいもありましたが、ずっとフリーランスで働くことが夢でした。
自分の好きなプロジェクトに携わりたいという思いが強かったからです。
でも、周りは大きなゼネコンや設計事務所に勤めている友達が多くて、私は一人で飛び出す勇気がありませんでした。
30代になっても、独立するチャンスを探しているというよりは、逃げているという感じでした。
そんな時、私の親友がフリーランスデビューしました。
彼女は私と同じく内装設計の仕事をしていたのですが、ある日突然、自分の会社を立ち上げると言い出したのです。
私は驚きましたが、同時にとても感動しました。彼女は私の夢を実現したのですから。
彼女の姿を見ているうちに、私もフリーランスになりたいという気持ちが強くなっていきました。
年齢が上がるにつれて挑戦から逃げて結婚など別の方向に舵を切ろうとしていた自分に気づきました。
結婚は良いことですが、それは本当に自分の望むことなのかと自問自答しました。
そして、私は決心しました。フリーランスになることをです。
友達の存在が私に勇気ときっかけを与えてくれました。
今では、自分の好きな仕事を自由に選べることにとても幸せを感じています。
以下ではそんな私のフリーランスになってからのエピソードや、一級建築士の独立の現状などをお話ししたいと思いますので、ぜひお付き合いください。
独立した一級建築士の年収は?
設計の仕事は内装からハウスメーカー、設計事務所、ゼネコンなどまで幅広くあります。
2019年に厚生労働省が発表した賃金構造基本統計調査によると、一級建築士の平均年収は約690万ぐらいです。
これは男性の一級建築士で全年齢の平均年収の値になっています。
したがって、女性の年収データが入っていないのと、年齢ごとにみるとバラツキもありますし、更には企業規模によっても年収が変わってくると思います。
例えば同データで企業規模1000人以上の一級建築士(男性)を見ると、平均年収が約880万になります。
参考データ:2019年 賃金構造基本統計調査(e-Stat)
これに対して、フリーランスや独立した場合、仕事量次第ですが、私の感覚ですと1000万くらいは収入として得られると思います。
私の現状は600万円ほどでまだ会社員時代とあまり変わりませんが、これから自分の頑張り次第でどんどん上がっていくと思います。
一級建築士の独立・フリーランスのメリット・デメリット
メリット
仕事やプロジェクトを進める仲間を自分で決められる楽しさがある
フリーランスのメリットとしてどの業界でも共通して言えることは、仕事量や収入、働き方を自分で決められるということだと思います。
そして、一緒にプロジェクトを進める仲間を自分で決められる楽しさがあることも大きいです。
仕事量や収入、働き方を自分で決められる
裁量権が全て自分にあることが、楽しさややりがいを感じられる大きなポイントだと思います。
お施主さんとの関わりが深くなるため達成感ややりがいを感じられる
お施主さんとの関わりが深くなるため達成感を一緒に分かち合えることもメリットの一つだと感じています。
設計の仕事は受注する金額が大きく、お施主さんも自分の人生をかけて挑戦しようとしていることが多いと思います。
その中で設計者として一つのものを作り上げる過程を企業の中の1人ではなく個人として経験していくことは大きな違いがあると思います。
デメリット
仕事が継続的にもらえるかの不安は常に付きまとう
仕事が継続的にもらえるかの不安は常に付きまといます。
当たり前ですが会社にいるときのようにただ持ってるだけじゃ仕事は降ってきません。
計画性を持つことや人とのご縁を大切にしていくことが重要だと感じています。
誰かから強制されるわけではないので簡単にさぼれてしまう
誰かから強制されるわけではないので簡単にサボれてしまうこともデメリットの一つだと思います。
たったいまサボったことの代償はあとからやってくることを意識して、自分を律する強い意志が必要となってきます。
一級建築士の独立・フリーランスが向いている人
好奇心の強い人
好奇心の強い人だと思います。
自分のやりたい仕事だけをやるのではなく、いろんなことに興味を持って取り組むことで、自分のレベルアップにつながるのではないかと感じています。
こだわりと柔軟性のバランスを持った人
自分のこだわりも大切にしながら、フレキシブルに対応できる柔軟さも必要だと感じています。
トラブルから逃げない人
建築の仕事はたくさんの登場人物がいて、小さいものから大きいものまでトラブルも発生します。
その中でもコミュニケーションによるトラブルが起きた場合、自分がそのプロジェクトの中心人物として柔軟に対応していく必要がありそこが1番難しいところだと感じてます。
一級建築士の独立・フリーランスの仕事内容や仕事の探し方
仕事内容
仕事内容は多岐に渡りますが、周りを見ていると住宅や店舗の設計が多いように感じています。
私の場合は、オフィス設計が得意なのでオフィスに偏っています。
その中でも今までいた会社の設計部は、営業や施工部分は担当外でした。
独立したら全ての工程を1人で担当することになるため、新しいチャレンジがたくさんあります。
仕事の探し方
大きく分けて知り合いから紹介してもらうか、フリーランス向けの紹介サービスを活用するかどちらかだと思います。
自分が勤めていた会社から退職後も仕事をもらうケースも多いです。
私の場合は、両方とも活用しています。
先日、友人のお父様からお仕事をいただく機会があり、チャンスはどこに転がっているかわからないなと改めて感じました。
一級建築士の独立・フリーランスになる前にやっておくべきこと
会社員時代から人脈と取引先を確保する
会社員のうちから計画的に人間関係を築き、独立したらすぐにお仕事をもらえる体勢を整えていくことが必要だと思います。
そして、お仕事をもらう先は、大きく3つくらい当てがあると不安が少ないと思います。
自分がどういうところから仕事をもらうのか方向性をしっかり決めて動く必要があると感じています。
信頼を得るための基礎能力を身に付ける
会社員のうちから顧客から信頼を得るための基礎能力を身につける必要があると感じてます。
コミュニケーション能力、正確性、対応の速さなど社会人になって少し仕事に慣れてくると基本的なことを意識しなくなってしまうので信頼を得るための行動ができる意識づけが必要だと感じています。
必要な資格を取る
資格も信頼につながるものの一つだと思います。
建築の分野では一級建築士を持っていれば一定の信頼を得ることはできると思います。
その中でも照明コンサルタントや福祉住環境コーディネーターなど専門分野に特化しか資格を取得することでより専門性のある仕事をいただくことができると思います。
協業できる仲間をつくる
継続的に仕事をしていくためには1人では完結できないことがたくさんあります。
各方面で得意分野を持った知り合いに何かあったら力を貸し合える関係性をつくることも大切だと思います。
どんなところでご縁がつながるかわからないので、常にアンテナを張っておくことをおすすめします!
まとめ
フリーランスや独立したいと考えている方がいたら、「いつか」ではなく期日とそのために何を準備するべきなのかを明確にしておくことをおすすめします。
「いつか」と思っていると会社の仕事も忙しい中で、月日があっという間に流れてしまうことを実体験から学びました。
フリーランスや独立に不安もあると思いますが自分がやりたいと思ったことを実現するために1人でも多くの人がこの記事を読んで一歩踏み出してみたいと思っていただけたら幸いです。
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