ウォークインホーム(walk in home)は住宅向けのプレゼン用3DCADソフトです。
3DCADソフトを導入を検討する際、どのような機能があるのか知りたい方のために、ウォークインホームの特徴や他のソフト(Vectorworks、ARCHITREND ZERO、A’s (エース))との違いを紹介します!
住宅会社でウォークインホームを使って、パースや間取りの作成、プレゼンテーションを行っていた経験をいかし、ご紹介します!
ウォークインホームとは?
ウォークインホームは3次元の建築用CADソフトで、住宅用のプレゼンシート作成に長けています。
間取りを簡単に作成することができ、そのデータで即座に3D化でき、パースやプレゼンシートを作成することができる便利なソフトです。
株式会社DTSが開発し、代理店から購入できるようになっています。
販売代理店の業種は様々あります。
また、パースなどに使用される建具や外壁などのデータは各代理店が作成・登録を行っており、販売会社によって使えるデータが異なるため注意が必要です。
販売代理店の1つである安心計画でのウォークインホームの価格は以下の通りです。
スタンダード版 | プロフェッショナル版 | エンタープライズ版 |
800,000円 | 1,000,000円 | 1,200,000円 |
スタンダード版
プレゼンテーションに必要な機能を備えた営業向けの商品
プロフェッショナル版
スタンダード版の機能に加え、日影図、外皮計算や構造図など、設計に特化した機能が備わった商品
エンタープライズ版
プロフェッショナル版に加え、見積、発注や利益管理などの機能が備わった商品
ウォークインホームでできること
パース作成
間取りを入力するだけで高品質のリアルなパースを作成でき、光源や方位を設定することで、影を表現することも可能です。
建具や床材などの変更も簡単にできるため、打合せ中にパースを見ながら仕上げ材を選べます。
また、お客さんもイメージしやすくなるため、出戻りも減少でき、効率的に打合せを進めることが可能です。
敷地に適したプランを自動配置
作成済みのプランの中から、敷地形状や斜線制限などの土地条件に適したプランを検索でき、駐車スペース等を配慮しつつ自動配置もしてくれます。
そのため、ベースとなるプラン(建物の形)などがある場合は、登録しておくと適した建物がすぐに見つかり、間取り作成の時間短縮に繋がります。
jwwのデータインポート・エキスポート
jwwで作成した図面をウォークインホームにインポートし、下書きとして使用することが可能です。
また、ウォークインホームで作成した間取りをjwwデータに変換することも可能となります。
jwwで打合せを進めると修正がかなり大変になりますが、ウォークインホームであれば間取り変更も簡単にできるため、仕様が決定してからjwwデータにすることで効率よく作図することができます。
DXF形式でも出力ができるので、jww以外のソフトを使用している方も安心して利用できます。
他の建築パースソフトとの違い
ウォークインホームとVectorworksの違い
・住宅以外にも幅広い建物に対応可能。
・ウォークインホームは住宅のみで使用する人向け
ウォークインホームは住宅向けに作られていますが、Vectorworksは住宅だけでなく、店舗やライブ会場、大規模建築など幅広い建物に適しています。
地形を編集したり、構造部材を詳細に設定できるなど複雑な建物も作成できるため、設計者向けのCAD機能が豊富に備わったソフトです。
BIMやCGソフトとの互換性もあるため、幅広い設計を行う建設会社や設計事務所の方におすすめです。
什器や光源を設置し計画建物の3D空間を表現できますが、より鮮明なパースを求めている方はCinema 4DなどのCGソフトやPhotoshopを利用すると、リアルなパースを作成することが可能です。
VectorWorksは設計に特化した機能が多く備わっているため、使いこなすのは難易度が高いと思います。
住宅のみで使用する方は、ウォークインホームやこの後に紹介するソフトを利用する方が間取りなどが作成しやすいため、そちらの使用をおすすめします。
ウォークインホームとARCHITREND ZEROの違い
・ARCHITREND ZEROはパース作成はオプション購入になるので要注意
ARCHITREND ZEROは住宅向けの3DCADソフトです。
ウォークインホームと基本的な機能は同じで、間取り作成などを行えます。
いくつかある特徴の中から、4つご紹介します。
iPadでの操作が可能
iPad専用間取り作成アプリで作成したデータをARCHITREND ZEROへ変換できます。
iPadを使用して打合せする方は、直感的に手描きで考えた間取りをデータにすぐに変換できるので、効率的に作図できます。
図面変更を現場と共有できる
現場plusというアプリ内にPDF形式で図面を保存すると、図面に変更が生じた場合も、現場担当者間で変更図面をすぐに共有できます。
JWWを3D化
JWWcadなどの汎用CADデータを、一気に3次元データに自動変換することができます。
変換後のデータは断面図など他の図面の作成や、申請などに活用可能です。
敷地写真に合成
作成した3Dの建物や車のモデルを現地写真に配置して、景観イメージを作成することができます。
提案時により鮮明に建設後の様子をイメージしてもらうことが可能です。
紹介した機能の中にはオプションとなっているものもあります。
また、ARCHITREND ZEROはパース作成もオプションとなるので、プレゼンにパースを利用したい方は購入を検討する際に注意が必要です。
ウォークインホームとA’s (エース)の違い
A’s(エース)は、住宅向けの建築3DCADです。
ZEHや省エネに対応する機能が充実しており、住宅のプレゼン、図面作成、積算を一貫して行えるソフトとなっています。
ウォークインホームと基本的な機能は同じで、間取り作成・パース作成などを行えます。
いくつかある特徴の中から、4つご紹介します。
開口や設置高をパース上で計測
建具の開口や高さなどの寸法がパース上に表示されます。
棚の設置高や、コンセント・スイッチの高さなど、平面だけではわかりにくい寸法を3D上で確認しながら測定できるため、お客さんとのイメージの相違も減少し、トラブルを回避できます。
生活動線が伝わるショートムービーの作成
外観全体から玄関アプローチ、リビング、最後に再度外観を俯瞰する流れを自動で認識して、1分程度の動画にまとめてくれます。
3Dで動線を確認できることで、暮らしのイメージを伝えやすくなります。
また、ルートを自由に設定できる機能もあります。
完成動画を動画サイトにアップすれば集客もサポートしてくれるでしょう。
通風・換気を可視化
窓を開けて換気した際の風の流れを動画で表現できます。
風向や風速も数分で自動算出してくれます。また、開口部の幅や高さも考慮し、開口部の開閉にも対応しているため、換気がしっかりされているのかをお客さんに提示することが可能です。
採光を確認
地域と季節、時間帯を指定すると各部屋の採光状況をシュミレーションできます。
部屋の採光がしっかり取れているか事前に確認でき、測定した1日の光の様子を動画で出力できるため、お客さんへ説明する際も利用できます。
ウォークインホームの無料体験版で学ぶ方法
ウォークインホームは販売代理店「安心計画」のホームページで無料体験版をダウンロードできます。
また、使い方が分からなかった際は、電話で問い合わせることも可能です。
画面を共有することで操作方法を教えてくれる機能もついているため、分かりやすく、早期に問題を解決してもらえます。
販売代理店によってはセミナーや講習会も行っており、操作マニュアルもネット上で読めるため、安心して使用することができます。
まとめ
今回はウォークインホームについて紹介しました。
それぞれ特徴となる機能がいくつか備わっているため、どの機能を重視するか、この記事も参考にしていただきながら、3DCADソフトの導入を検討していただければと思います。
コメント