一級建築士になるためには当たり前ですが試験を受ける必要があります。
ですが残念ながら誰でも受けられるわけではありません。
受験資格というものが必要になってきます。
これから一級建築士の取得を目指す人にとって、この受験資格ってどんなもの?最短で資格取得する方法は?一発合格するための勉強方法は?など気になるところではないでしょうか?
私自身、受験生の時は気になっていました。
そこで本記事では、上記の疑問に答える形で、受験資格や私がやった勉強方法や勉強時間、また通った学校、また今受験するならこういう勉強法をやる!など私の経験も惜しみなく出しながらご紹介します。
私が一級建築士を取得した時の経験も合わせてご紹介します。
これから一級建築士を目指す人のためにも経験者からの助言をお願いします。
合わせて、もしこの先、転職を考えている人は以下の記事がおすすめです。
一級建築士になるための必要な条件(受験資格)や最短ルートは?
一級建築士試験を受験するには、受験資格を満たす必要があります。
以前は、受験資格として必ず実務経験が必要でしたが、令和2年の建築士法の改正に伴い、実務経験がなくても試験を受けられるようになりました。
現在、実務経験は、試験合格後の免許登録の際に必要な要件となっています。
受験資格は大きく分けて4つあります。
大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者
大学等の建築学科を卒業した場合が、これに当たります。
卒業後すぐに受験可能ですが、前述のとおり、免許登録の際には実務経験が必要となります。
免許登録に必要な実務経験は、4年制大学卒業の場合で2年以上、3年制短期大学卒業の場合で3年以上、2年制短期大学または高等専門学校卒業の場合で4年以上となっています。
大学の建築学科を卒業した場合、一級建築士試験に一発合格すれば、卒業後2年で一級建築士免許を得られるわけですから、一級建築士になるための最短ルートといえます。
二級建築士の保有者
大学等の建築学科を卒業していない場合は、先に二級建築士免許を取得することで、一級建築士試験の受験資格を得ることができます。
高等学校や専修学校、職業訓練校の建築学科を卒業した場合は、卒業後すぐに二級建築士の受験資格を得られるため、まず二級建築士免許を取得してから、一級建築士試験を受験することになります。
建築設備士の保有者
二級建築士同様、建築設備士の資格を持っている場合は、一級建築士試験を受験することができます。
建築設備士免許登録後すぐに一級建築士試験の受験資格が得られますが、一級建築士免許登録の際には、建築設備士としての実務経験が4年以上必要です。
その他国土交通大臣が特に認める者(外国大学を卒業した者等)
海外の大学を卒業した場合はこちらに当たります。
「大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者」と同等以上の学歴であるかを個別に審査され、認められれば一級建築士試験の受験資格を得ることができます。
受験資格は変更される可能性もあるので最新の情報は以下の建築技術教育普及センターのホームページを確認してみてください。
私がやった一級建築士の勉強方法と勉強時間
私が「総合資格学院」を選んだ理由やメリット・デメリット
- 全てライブ講義
- 講義後に個別フォローありモチベーション保てる
- 授業料が他校より高額なのはデメリット
一級建築士試験を受験する場合、ほとんどの方が試験対策の学校に通われると思います。
私は総合資格学院に通っていました。総合資格学院を選んだ理由は、当時勤めていた会社と提携していたのが総合資格学院だったということと、ライブ講義に魅力を感じたからです。
総合資格学院ではインタ・ライブ講義(=Interactive(双方向の)+Live(生講義))が行われています。
他の資格学校では、映像講義とライブ講義を併用して行っているのですが、総合資格学院では全てライブ講義です。
常に講師やチューターがいる環境での講義のため、適度な緊張感があります。
また、講義後には一人ひとりに、その日の講義や普段の勉強へのフォローをしてくれるため、試験当日までモチベーションを保ったまま勉強を進めることができました。
ライブ講義には大変満足していますが、受講料が高額なことがデメリットもあります。
総合資格学院の受講料は、他の学校に比べて高額です。映像講義を使わず、全てライブ講義のため仕方がないとは思いますが、新卒社会人1年目の私には、金銭的にかなり大きな負担でした。
勉強方法と勉強時間
勉強方法や勉強時間の確保は、一級建築士試験の受験生の多くが悩むことだと思います。
私が受験した頃は建築士法改正前で、受験資格に実務経験が含まれていたため、大学卒業後社会人3年目に一級建築士試験を初めて受験しました。
仕事も3年目にもなればかなり忙しく、定時で帰れることはほとんどなく、休日出勤することもありましたので、勉強時間の確保にはかなり苦労したと記憶しています。
私の場合、通勤は電車だったため、通勤時間に勉強するようにしていました。
学科試験前は、小さいサイズの問題集やスマホアプリで問題をひたすら解いていました。また製図試験前は、要点記述の問題を小さなファイルにまとめて、読むようにしていました。
この方法で、平日は最低でも通勤にかかる2時間を勉強時間として確保しました。
平日は、この通勤時間しか勉強できないことも多かったため、休日はできるだけ勉強時間に充てるようにしていました。
学科試験前は、休日の朝からの講義が終わったあと、学校に残って夜まで自習して帰るという生活をしていました。
しかし、製図試験の講義は丸一日かかるため、講義が終わったあとに自習するという方法が取れませんでした。
そのため、平日も休日も朝1時間早く起きて図面を描くようにして、何とか勉強時間を確保しました。
もう一度、一級建築士を受けるとしたときにやる勉強法
前述のように、学校に通っても一級建築士試験の勉強はなかなか大変なのですが、もしも、もう一度一級建築士試験を受験するとしたら、利用したい講座・学校を紹介します。
スタディング建築士講座
- 授業料が格段に安い
- 隙間時間にスマホで勉強できる
- 間違えたところを反復学習できる
スタディングのメリットは、なんといっても受講料の安さだと思います。
大手の資格学校の受講料はかなり高額ですから、費用が安いというのはかなり魅力的です。
またスマホで講義が見られるため、ちょっとした隙間時間に、どこでも授業が受けられるのも魅力です。
一級建築士試験の受験者のほとんどは、仕事をしながらの試験勉強だと思いますので、スマホで手軽に勉強できるのは嬉しいですよね。
私が一級建築士試験を受験した頃は、スタディングの一級建築士講座はなかったのですが、宅建の試験の勉強でスタディングを利用したことがあります。
その際もやはり上記のような点に魅力を感じました。
スマホ学習ができるので通勤時の電車の中で、反復学習がしやすかったです。
練習問題を解く際に、間違えた問題を記憶してくれるので、一度間違えた問題だけを解き直すことができるのは便利でした。
なので、一級建築士試験対策でも同様に魅力的な講座だと思います。
総合資格学院 Web(+Live)コース
受講費用はかなり高額ですが、やはり総合資格学院はもう一度利用したい学校です。
インターネットを利用したe-講義をベースに、総合資格学院のライブ講義も一部受講可能なWeb(+Live)コースというものがあります。
普段はe-講義で、隙間時間に自分のペースで勉強できる上、一部の講義は対面講義を受講可能なため、質問や勉強方法の相談などを対面でできるのは、かなり魅力的だと思います。
資格の学校TAC
TACは開講している講座の種類が豊富で、習熟度や時期に合わせて、自分に合った講座を選択して受講できるのがメリットです。
また、教室講座を申し込むと、無料でWebでも受講可能になります。普段は対面講義を受けつつ、忙しい時にはWebで受講するといった学習方法が取れるので、大変便利だと思います。
さらに、学科試験対策としてモバイル問題集が充実しているため、隙間時間にスマホだけで勉強できるという部分にも魅力を感じました。
日建学院(製図)+スタディング(学科+製図)
授業料が「総合資格学院」と「資格の学校TAC」の間に位置するのが日建学院です。
日建学院は、映像授業が特徴です。
とはいえ、教室には講師が付いているので分からないことがあれば自由に質問可能です。
一級建築士の製図はさすがに独学だと難しいので、日建学院で製図の授業を取り、前述したスタディングで学科の勉強と製図のフォローをするというのも授業料が抑えられて賢い選択だと思います。
まとめ
ここまで、一級建築士の受験資格や勉強方法を解説してきました。
一級建築士になるための最短ルートは、4年制大学卒業後に一級建築士試験を受験し、2年の実務経験を積むことです。
もちろん、4年制大学を卒業していない人でも、時間はかかりますが一級建築士になることはできます。
いずれにせよ、試験勉強には膨大な時間がかかります。
一級建築士試験受験を考えている方の多くは、仕事も忙しいでしょうから、本記事を参考に、うまく時間をやりくりして勉強時間を確保していただけたらと思います。
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