本サイトにはプロモーションが含まれることがあります

CAD利用技術者試験は意味がない?資格保有者の設計者が実情を語る

CAD利用技術者試験は意味がない? CAD・BIMの資格やスクール
スポンサーリンク

CADの仕事への就職、転職を目指しCADの資格取得を考えている人も多いでしょう。

数あるCAD資格の中でも人気なのがCAD利用技術者試験です。

ただCAD利用技術者試験は取得して意味があるの?メリットあるの?どんなことが学べるの?と不安に感じている方もいるかもしれません。

そこで、この記事では資格を保有している機械設計者が実情を語りたいと思います。

CAD利用技術者試験の取得を目指してスクールに通いたい場合は、以下にスクールをまとめてありますので参考にしていただければと思います。

スポンサーリンク

CAD利用技術者試験とは?どんな人に向いているか?

CAD利用技術者試験とは?どんな人に向いているか?

CAD利用技術者試験とは、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催するCADに関する知識及び技量を評価する民間の資格試験です。

2次元と3次元の2つにわかれています。目指す職種に応じてどちらかまたは両方を選択します。

編集長
編集長

2次元の1級、3次元の準1級、1級は実技試験もあります。

就職や転職に活かすならCADを使えることを証明できた方がよいので、実技試験のある級の取得を目指すのがおすすめです。

2次元CAD利用技術者試験2級

筆記のみで2次元CADについて知ることができます。
概要2次元CADを利用する業務に従事することを目指すまたは、従事して間もない方の2次元CADの基礎知識を評価する試験
受験資格制限なし
試験内容①CAD分野
CADシステムの概要や基本機能、システムの運営方法や知的財産、コンピュータに関する基礎知識など
②製図分野
製図の原理や表現方法といった一般製図の基本知識など
合格基準各分野で5割以上、総合で7割以上
合格率約50%
受験料6050円(税込)

2次元CAD利用技術者試験1級

機械、建築、トレースという3つの中から自身が進みたいもしくは既に働いている分野を選びましょう。
実技試験と筆記試験の両方があります。
概要2次元CADを利用する業務経験が1年以上の方を想定した試験
「機械」、「建築」、「トレース」のいずれかの分野を選択
受験資格2次元CAD利用技術者試験2級または1級の有資格者
試験内容(1)機械
①実技試験
構造部品の作図、投影図からの作図、適切な数値からの作図
②筆記試験
機械製図の知識(2)建築
①実技試験
RC構造や木造建物の図面
②筆記試験
建築製図の知識、建築生産の電子情報(3)トレース
①実技試験
図形の編集やコマンド機能、図面のトレース、投影能力など
②筆記試験
図面の種類や線の種類及び用途などの基本的な製図の知識
合格基準実技試験と筆記試験で各5割以上、総合で7割以上
合格率機械:約40%、建築:約50%、トレース:約60%
受験料16500円(税込)

3次元CAD利用技術者試験2級

受験資格は制限なく、筆記試験のみです(実技試験はありません)。
概要3次元CADを利用する業務に従事することを目指すまたは、従事して間もない方を対象とした試験
受験資格制限なし
試験内容①3次元CADの概念
3次元CADに関する基礎知識、歴史、モデルのデータ構造など
②3次元CADの機能と実用的モデリング手法
3次元CADによる設計やモデリング手法、実務上の注意点など
③3次元CADデータの管理と周辺知識
CADとネットワーク知識や情報セキュリティに関する知識など
④3次元CADデータの活用
CGやCAM、3Dプリンタなどの3次元CADデータの活用について
合格基準各分野で5割以上、総合で7割以上
合格率約50%
受験料7700円(税込)

3次元CAD利用技術者試験準1級

・受験資格は2級取得している必要があります。
・筆記試験、実技試験の両方があります。
概要3次元CADを利用する業務に従事することを目指すまたは、従事して間もない方を対象とし、3次元CADの知識及び操作の基本的なスキルを評価する試験
受験資格3次元CAD利用技術者試験2級の有資格者
試験内容①CADリテラシー、空間把握能力
文章指示によるパーツモデルを作成や2次元図面から3次元空間上の形状認識ができるかを問う
②2次元図面からのパーツモデル作成能力
2次元図面からパーツモデルを作成
合格基準各分野で5割以上、総合で7割以上
合格率約55%
受験料11000円(税込)

3次元CAD利用技術者試験1級

・受験資格は準1級取得している必要があります。
・筆記試験、実技試験の両方があります。
概要3次元CADを利用する業務経験が半年以上の方を想定した試験
受験資格3次元CAD利用技術者試験2級もしくは準1級の有資格者
試験内容①CADリテラシー、空間把握能力
文章指示によるパーツモデルを作成や2次元図面から3次元空間上の形状認識ができるかを問う
②アセンブリモデリング能力
・パーツモデルを作成後にアセンブリモデルを作成する問題
③2次元図面からのパーツモデル作成能力
2次元図面からパーツモデルを作成
合格基準各分野で5割以上、総合で7割以上
合格率約30%
受験料16500円(税込)

2D、3Dの各級はどんな人向けか?

CADを使う設計者やCADオペレーターの入門的資格です。

2次元及び3次元CAD利用技術者試験2級は、筆記試験のみなので、CADとは?やCADとはどういったシステム、仕組みなのかを理解したい人におすすめです。

また将来的にCADオペレーターなどのCADを利用する業務に従事することを目指す方に入門的な資格になります。

1級は将来的にCADを実務で使用するCADオペレーターや設計者やCADシステムの運用や管理の担当者を目指す方におすすめです。

現在、設計業界では2次元から3次元への移行が進んでいますが、業界や対象部品によっては2次元CADもまだまだ健在です。

そのため2次元と3次元両方が使用できれば武器になります。

CAD利用技術者試験は意味がない?実務に役立つか?

CAD利用技術者試験は意味がない?

・就職や転職時にアピールできる
・パソコンに関する基礎知識も学べる
・会社によって資格手当が出る

一部で「CAD利用技術者試験は意味がない」と言われることもあります。

たしかに業務独占資格や必置資格などの国家資格でなく、それだけで仕事はできないため、目的もなく取得しても価値はあまりありません。

ですが、設計業界へ就職したい方や実際に業務にかかわっている方には価値のある資格になります。

CAD利用技術者試験は数あるCADの資格の中でも最も認知力があるため、設計業界への就職や転職時にアピールできます。

この資格はCADだけではなくパソコンに関する基礎知識も学ぶことができるため、パソコンについてある程度のスキルを持っていることの証明にもなります。

そのため、CADを使わない仕事でもパソコンを使用する場合、資格の勉強で得た知識が役に立ちます。

また、実際に業務でCADを使用している人は、資格の勉強の過程で多くの知識を得たり、作業スピードが向上したりするなどのメリットがあります。

さらに、会社によっては資格手当が出る場合もあります。

私の働いていた会社では2級で毎月2000円、1級で毎月5000円の資格手当が出ました。

1級取得で年間6万の年収アップに繋がり、受験料を1年で回収できますね♪

この様に多くのメリットがあるため、目的をもって資格取得をする場合、CAD利用技術者試験は価値があります。

ただし、2次元の場合、2級の下に「2次元CAD利用技術者試験基礎」という資格がありますが、こちらはあまり価値がないのが実情です。

認知度も低く、勉強で得られる知識も少ないため、最初から2級を受験することをおすすめします。

CAD利用技術者試験のおすすめの勉強法

CAD利用技術者試験のおすすめの勉強法

筆記試験は独学だけでOK。
その反面、実技試験のある1級は独学だとハードルが高いです。

CAD利用技術者試験の勉強法には以下の4つの方法があります。

  1. 書籍などで独学
  2. 専門のスクールに通う
  3. 通信講座を利用する
  4. 職業訓練校を利用する

それではそれぞれの勉強方法の詳細について解説いたします。

書籍などで独学

勉強に掛かる費用を最も安く抑えることができます。

2級には実技試験はなく、筆記試験のみです。試験内容は基本的には暗記物が大半です。

公式ガイドブックまたはCAD教科書 CAD利用技術者試験テキスト&問題集のどちらか一冊をしっかりと読み込み練習問題を解けば合格は難しくありません。

アマゾンでも購入できます。

created by Rinker
日経BP
¥4,622 (2024/10/04 19:05:10時点 Amazon調べ-詳細)

また、実技試験がある場合はCADが使用できるパソコンが必要です。

それほど重いデータを使わないのならノートパソコンで十分です。最近のCADは低スペックのパソコンでも十分動きますから。

会社や学校で練習できない場合は、自身で用意してする必要があります。

CADソフトは有料と無料の両方がありますが、まずは無料版で試してみるといいでしょう。

専門のスクールに通う

手厚いサポートをしっかり受けたい場合は、専門のスクールで勉強する方法があります。

スクールの利点は、就職、転職サポートも充実している点です。

業界の動向も熟知しているので自分が働きたい業界について色々と聞いてみるのも良いでしょう。

KENスクールでは自動車や航空業界などで高い使用率を誇る3DCADのCATIAの基礎から学べる講座やCAD利用技術者試験を受験するためのコースもあります。

こちらのWinスクールではCAD利用技術者試験1級、2級対策など特化した対策講座があるため、効率的に資格対策ができます。

通信講座を利用する

手厚いサポートをしっかり受けたいが、近くに専門のスクールがない場合は通信講座で勉強する方法があります。

ヒューマンアカデミーなら、CADのソフトを購入せずに自宅PCでCADが使用できるため、自宅にいながら実技の練習を行うことができます。

CAD利用技術者試験1級の合格率も高いことを売りにしていますね。

アビバでは近くにアビバの校舎がなくてもオンラインで受講することができます。無料体験などもやっています。

職業訓練校を利用する

勉強費用を抑えたい方は、国が運営する職業訓練校を利用する方法もあります。

全国各地にあり、場所により受講できる講座が違うため、興味がある人は最寄りの職業訓練校のホームページなどで確認するといいでしょう。

ここまでに4つの勉強方法をご紹介しました。自分に合った学習方法で勉強し、合格を目指してください

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はCADを使う仕事を目指すなら登竜門的な資格であるCAD利用技術者試験をご紹介しました。

自分のスキルを他者に理解してもらうために資格というのは非常に分かりやすいものです。

人生100年時代を迎えるにあたり、しっかりとスキルアップし稼ぐ力を身に付けたいものです。

CADオペレーターの悩みや相談はこちらまで

友だち追加

この記事を書いた人
編集長

当サイトの記事はデジタルエンジニアリング業界に20年以上従事している編集長とCADオペレーターやCGクリエイターの現役、経験者が書いています。CADやCGで悩みがある方はコメントくださいね!

編集長をフォローする



CAD・BIMの資格やスクール
編集長をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました