フィギュアやミニチュア、自作のパーツなど、自分のアイデアを驚くほど高精細にカタチにできる「光造形3Dプリンター」。この記事にたどり着いたあなたは、「自分も始めてみたいけど、どの機種を選べばいいんだろう?」と期待と不安で胸を膨らせているのではないでしょうか。
結論から言うと、あなたに最適な光造形3Dプリンターのおすすめ機種は、この記事を読めば必ず見つかります。なぜなら、単におすすめ機種を並べるだけでなく、あなたの目的やレベルに合わせた「失敗しない選び方の軸」をしっかりとお伝えするからです。
光造形3Dプリンターは、熱で樹脂を溶かす一般的な3Dプリンター(熱溶解積層方式)とは違い、液体樹脂に紫外線を当てて硬化させることで、まるで売り物のような滑らかで高精細な造形が可能です。
しかし、その性能や価格、使い勝手は機種によって千差万別。「とりあえず安いものを…」と選んでしまうと、「作りたいものが作れない」「後処理が大変すぎて使わなくなった」なんて失敗に繋がりかねません。
例えば、私の友人は価格の安さだけであまり調べずに光造形3Dプリンターを購入しました。しかし、実際に使ってみると、造形サイズが小さすぎて作りたいフィギュアが一度に出力できなかったり、消耗品のレジンが高価で手に入りにくかったり…。結局、数回使っただけで押し入れの肥やしになってしまいました。まさに「安物買いの銭失い」です。
「でも、光造形ってレジンの扱いや後片付けが大変そう…」と感じる方もいるかもしれません。確かに、熱溶解積層方式に比べると、レジンの扱いや後処理に少し手間がかかるという3dプリンター 光造形 デメリットはあります。
しかし、安心してください。最新の家庭用モデルは、初心者でも驚くほど扱いやすい機能が充実しています。正しい知識を持ってあなたに合った一台を選べば、そのデメリットを補って余りあるほどの「感動的なものづくり体験」が待っています。この記事では、あなたの3Dプリンター選びを全力でサポートします!
光造形3Dプリンターの基礎知識を初心者にも分かり易く解説
出典:SK本舗公式ホームページ
まずは「光造形3Dプリンターって、そもそも何?」という基本的なところから、分かりやすく解説していきます。すでに知っているよ!という方は、次の「光造形3Dプリンターおすすめ」まで読み飛ばしてくださいね。
家庭用と業務用との違い
3Dプリンターには大きく分けて「家庭用」と「業務用」があります。一昔前までは数百万円以上する業務用が主流でしたが、技術の進歩により、今では数万円から購入できる高性能な家庭用モデルがたくさん登場しています。
項目 | 家庭用 | 業務用 |
価格帯 | 数万円~30万円程度 | 数百万円~数千万円 |
造形サイズ | 小~中サイズが中心 | 中~特大サイズまで様々 |
精度 | 非常に高い(業務用に匹敵するモデルも) | 極めて高い |
材料 | 市販のレジンが中心 | 特殊な機能を持つ専用レジンが多い |
主な用途 | ホビー、試作品、雑貨製作 | 精密部品、医療モデル、製品開発 |
見ての通り、価格やサイズには大きな違いがありますが、こと「精度」に関しては、最新の家庭用モデルは業務用に迫るほどの性能を持っています。
趣味でフィギュアやオリジナルグッズを作るのであれば、家庭用モデルで十分すぎるほどのクオリティを体験できますよ。
光造形式と熱溶解積層方式との違い
3Dプリンターにはいくつかの造形方式がありますが、個人向けで主流なのは「光造形式」と「熱溶解積層方式(FDM)」です。それぞれの違いを簡単に見てみましょう。
- 光造形式(SLA/DLP/LCD): 紫外線を当てると硬化する液体樹脂(UVレジン)に、下から光を照射して一層ずつ固めていく方式。表面が非常に滑らかで、細かいディテールの再現性に優れています。この記事で紹介するのは、この光造形式です。
- 熱溶解積層方式(FDM): フィラメントと呼ばれる棒状の樹脂を熱で溶かし、ソフトクリームのように下から積み上げていく方式。材料が比較的安いことや、手軽に扱えるのが特徴です。
どちらが良い・悪いというわけではなく、作りたいものによって向き不向きがあります。
項目 | 光造形式 | 熱溶解積層方式(FDM) |
仕上がりの綺麗さ | ◎:積層痕が目立たず滑らか | △:積層痕が目立ちやすい |
精細さ | ◎:小さなパーツや複雑な形状が得意 | 〇:ある程度のディテールは再現可能 |
造形スピード | 〇:機種によるが比較的高速 | △:造形サイズが大きくなると時間がかかる |
材料コスト | △:レジンはフィラメントより高価 | 〇:フィラメントは安価なものが多い |
後処理の手間 | △:レジンの洗浄と二次硬化が必要 | 〇:サポート材の除去が主な作業 |
強度 | 〇:レジンの種類による | ◎:ABSなど高強度な材料が使える |
得意なもの | フィギュア、ミニチュア、ジュエリー | 治具、ケース、生活雑貨 |
フィギュアの美しい髪の流れや、キャラクターの繊細な表情を再現したいなら、間違いなく光造形式がおすすめです。
光造形3Dプリンターのメリット・デメリット
光造形3Dプリンターの導入を検討する上で、良い点(メリット)と注意すべき点(デメリット)の両方をしっかり理解しておくことが、購入後の後悔を防ぐ一番の近道です。
光造形3Dプリンターのメリット
最大のメリットは、なんといってもその圧倒的な造形美です。熱溶解積層方式では再現が難しい、表面の滑らかさや微細なディテールを表現できます。
まるで市販品のようなクオリティのものが、自宅で生み出せる感動はひとしおです。また、透明なレジンを使えば、クリアパーツなども作成可能です。
光造形3Dプリンターのデメリット
一方で、3dプリンター 光造形 デメリットとして挙げられるのが、液体レジンの扱いと後処理の手間です。UVレジンは化学物質であり、直接肌に触れないように手袋を着用したり、十分に換気したりする必要があります。
また、造形後は、余分なレジンをアルコールなどで洗浄し、紫外線(UVライト)を当てて完全に硬化させる「二次硬化」という作業が必須になります。この一連の作業が少し手間に感じるかもしれません。
光造形3Dプリンター選ぶ時のポイント
さて、ここからが本題です。数ある機種の中から、あなたにピッタリの一台を見つけるための重要な4つのポイントをご紹介します。
印刷できるサイズを確認する
まずは「何を作りたいか」を具体的にイメージし、それに合った造形サイズ(ビルドボリューム)のプリンターを選びましょう。例えば、小さなミニチュアを作りたいのか、あるいはある程度の大きさのフィギュアを一括で作りたいのかで、必要なサイズは変わってきます。
「大は小を兼ねる」と考えがちですが、大型のプリンターは設置場所も取りますし、レジンを溜めるバット(VAT)も大きくなるため、レジンの消費量も多くなる傾向があります。自分の作りたいものと設置スペースを考慮して、最適なサイズを選ぶのが賢い選択です。
印刷できる精度を確認する
光造形プリンターの精度を示す指標に「解像度」があります。主に「K」という単位(4K, 8K, 12Kなど)で表され、この数字が大きいほど、より高精細な印刷が可能です。
具体的には、液晶パネルの画素数を示しており、同じ印刷範囲ならK数が高いほど、より細かなディテールを表現できます。
フィギュアの顔の表情や、衣装の細かな装飾までこだわりたい!という方は、8K以上の高解像度モデルを選ぶと満足度が高いでしょう。
消耗品は入手のしやすいか?
3Dプリンターを運用していく上で、意外と見落としがちなのがレジンやFEPフィルム(レジンを入れるバットの底についている透明なフィルム)といった消耗品の入手性です。
特にレジンは、メーカー純正品だけでなく、様々な特徴を持ったサードパーティ製のものが販売されています。
水で洗える「水洗いレジン」や、強度が高い「タフレジン」など、作りたいものに合わせてレジンを選ぶのも光造形の楽しみの一つ。AmazonなどのECサイトで、手軽に、そして安い価格で手に入るかどうかも、機種選びの重要なポイントになります。
ネットにノウハウは豊富にあるか?
特に3dプリンター 光造形 初心者の方にとって、これは非常に重要なポイントです。ELEGOOやAnycubicといった人気メーカーの機種は、世界中にユーザーがいるため、何かトラブルがあった時に解決策を見つけやすいという大きなメリットがあります。
設定のコツやスライスソフトの便利な使い方、トラブルシューティングなど、YouTubeやブログ、SNSで検索すれば、先人たちの豊富な知恵を借りることができます。コミュニティの大きさは、いざという時の安心感に繋がります。
最新版!光造形3Dプリンターおすすめ9選
お待たせしました!ここからは、先ほどの選ぶ時のポイントを踏まえ、本当におすすめできる光造形3Dプリンターを「小物から普通サイズ」と「大きな造形物用」に分けてご紹介します。
おすすめ光造形3Dプリンター主要スペック比較表
まずは、今回ご紹介する機種のスペックを一覧で見てみましょう。自分の目的に合った機種を探す参考にしてください。
機種名 | サイズ区分 | 発売日 | 解像度 | 造形サイズ (W×D×H) | こんな人におすすめ |
ELEGOO Mars 5 Ultra | 小物~普通 | 2024年2月 | 12K | 153.36 x 77.76 x 165 mm | 最新機能を手軽に試したい初心者 |
Anycubic Photon Mono 4 Ultra | 小物~普通 | 2023年 | 10K | 165 x 102 x 165mm | コスパと使いやすさを両立したい人 |
Phrozen Sonic Mini 8K S | 小物~普通 | 2023年6月 | 8K | 165 x 72 x 170 mm | とにかく高精細な小型モデルが欲しい人 |
ELEGOO Mars 5(無印) | 小物~普通 | 2024年2月 | 12K | 153.36 x 77.76 x 165 mm | 予算を抑えつつ高精細を求める人 |
ELEGOO Saturn 4 Ultra | 大型 | 2024年2月 | 12K | 218.88 x 122.88 x 220 mm | 大きさと精度のバランスを求める中級者 |
ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K | 大型 | 2024年4月 | 16K | 218.88 x 122.88 x 220 mm | 最高峰の解像度で大型造形したい人 |
ELEGOO Jupiter SE | 大型 | 2023年10月 | 6K | 277.85 x 156.26 x 300 mm | とにかく大きなものを作りたい人 |
Creality HALOT-MAGE PRO 8K | 大型 | 2023年5月 | 8K | 228 x 128 x 230 mm | スピードを重視するクリエイター |
Anycubic Photon Mono M7 Pro | 大型 | 2024年8月 | 14K | 223.78 x 126.38 x 230 mm | AI機能で失敗を減らしたい人 |
小物から普通サイズ用おすすめ光造形3Dプリンター
まずは、初めての一台や、フィギュア・ミニチュア製作に最適なコンパクトモデルからご紹介します。
ELEGOO Mars 5 Ultra
え?さっきMars 5の説明したじゃないかって?いやいや、こっちはUltra版なんです!
こちらはまさに「ウルトラ」な機能が詰まったモデルで、光造形3Dプリンターの最前線を行く一台です。
ブラックのカラーリングは、ただ者ではない雰囲気を醸し出し、デザインと性能の両方で圧倒的な存在感を放っています。
主な機能を列挙すると以下です。
- 革新的なチルトリリース技術、高速印刷
- 9Kのディテール、リアルに再現
- スマートメカニカルセンサー、安心して印刷
- AIカメラで完全にコントロール
- リアルタイムモニタリング とタイムラプス撮影
- Wi-Fiクラスター印刷、効率の再定義
このMars5 Ultraの大きな魅力は、9K解像度と150mm/hという驚異的なプリント速度にあります。
どちらもMars5の倍の性能になってますね。
更にMars5とMars5 Ultraの違いは、まずはピクセルサイズ(mm)です。
Mars5は0.035mm、Mars5 Ultraは0.018mmとなっています。
ピクセルサイズが小さいほど高精細な造形が可能で、滑らかな表面や複雑な形状を正確に再現できます。
これにより、非常に高精細でスピーディーなプリントが可能となり、プロフェッショナルな仕上がりを求める方にはうってつけです。
さらに、Mars 5 Ultraはただ速くて精細なだけではありません。
AIカメラは、プリント中にリアルタイムでデータを監視し、品質管理を行います。これにより、プリントの精度が格段に向上し、失敗を未然に防ぐことができます。
また、チルトリリース機能は、プリントが完了した際にモデルを簡単に取り外せる仕組みで、作業効率を飛躍的に高めます。
この機能があることで、繊細なモデルを破損するリスクを大幅に減らすことができるのも大きなポイントです。
さらに、ドリップトレーは、プリント中のレジン漏れを防ぐ工夫が施されており、作業環境を清潔に保つことができます。
そして、高温保護機能は、プリント中にLEDが過熱した際に自動でプリントを停止して安全を確保してくれます。
Elegoo Mars5 Ultraは、「少しでも妥協したくない!」という方に最適な選択肢です。
ハイテク機能の恩恵を存分に受けながら、最高のプリント体験を求めるユーザーにとって、これ以上のモデルはないと言えるでしょう。
Anycubic Photon Mono 4 Ultra
人気メーカーAnycubicの、コストパフォーマンスに優れた一台です。10Kの高解像度スクリーンを搭載し、鮮明でシャープなディテールを再現可能。シンプルな構造で扱いやすく、初めて光造形3Dプリンターに触れる方でも直感的に操作できます。
価格と性能のバランスが非常に良く、「まずは手頃な価格で始めてみたい」という方に最適なモデルです。
Phrozen Sonic Mini 8K S
「とにかく最高の精度で小さなものを作りたい!」という、こだわりの強いあなたにおすすめなのがこちら。Phrozenは高精細モデルに定評のあるメーカーで、この「Sonic Mini 8K S」もその名に恥じない圧倒的な解像度を誇ります。
ジュエリーの原型や、ミニチュアの微細なパーツなど、プロレベルの造形を求めるクリエイターから絶大な支持を得ています。
ELEGOO Mars 5(無印)
光造形式3Dプリンターの実力派メーカー、Elegooから出た、大ヒット商品Mars4の後継機種にあたる3Dプリンターです。
主な機能は以下です。
- 自動レベリング
- スマートメカニカルセンサー
- ワンクリックセルフチェック
- 高度な高温保護
- 6.6インチ 4KモノクロLCD
- COB光源
光造形3Dプリンターの世界で信頼を築いてきたシリーズの一環として、特にシンプルさと扱いやすさに焦点を当てたモデルです。
確かに、Elegoo Mars 5 Ultraに比べれば下位機種とされますが、その分、必要な機能に集中し、コストパフォーマンスに優れた一台でしよ。
4K解像度と35ミクロンのピクセルサイズを誇り、この価格帯でこれだけの精細なプリントができること自体、非常に魅力的です。
また、70mm/hのプリント速度は、日常的な3Dプリントや小規模なプロジェクトにぴったり。
シンプルで直感的な操作性も、初心者やカジュアルなユーザーに優しく、初めての3Dプリンターとしても強くおすすめできるモデルです。
ELEGOO Mars5を買うならSK本舗の3Dプリンター光造形機初心者導入キットがおすすめですよ。
本体以外にも以下が付いてお値段54800円とお買い得です。
- SK本舗二次硬化機DIYキットPlus …1台
- SK FEPフィルム(2枚入り)(0.15×140×200) …1セット
- SK10K水洗いレジン500g …1本(Dusk Gray)
- SK本舗レジンCHITUBOX用プロファイルデータ
SK本舗は日本の3Dプリンターのショップなのでサポートも万全で、初めて光造形3Dプリンターの購入を検討されている方々には安心ですね。
大きな造形物用おすすめ光造形3Dプリンター
次に、より大きな作品や、複数のパーツを一度に印刷したい方向けの大型モデルをご紹介します。
ELEGOO Saturn 4 Ultra
次に登場するのは、「Elegoo Saturn 4 Ultra」。これがまた、Saturn 4の「進化系」なんです!
「Ultra」という名前にふさわしく、最新技術がこれでもかというほど詰め込まれています。まるでデパ地下の贅沢な詰め合わせセットを思わせるような豪華さです。
まずは12K解像度のディスプレイ。Saturn 4と同じく高精細ですが、こちらには新しい光学システムが搭載されており、さらに均一で鮮明なプリントが可能です。
これによって、「これ、実はプリントなんだよ」と言えば、誰もが「ウソでしょ?」と驚くこと間違いなし!
さらに、AIカメラがプリント中のデータを監視。「ちょっと、ここズレてるよ!」とまるで親切な店員さんのようにリアルタイムでアドバイスをくれます。
これでプリントの失敗を未然に防ぎ、あなたの時間と材料を節約。効率的に完璧なモデルを作り上げることができます。
そして、チルトリリース機能も装備。プリント後に「スッ」とモデルを取り外せるこの機能、まさにプロのシェフが料理を華麗に盛り付けるようなもの。作業が一気にスマートになります。
ドリップトレーも標準装備されていて、レジンのこぼれを防ぐ工夫まで。これで、作業スペースを常に清潔に保てます。
高温保護機能や停電復旧機能も備え、どんなトラブルが起きても安心。しかもWi-Fi搭載で、データの転送もスムーズに行えます。まさに、「最高の性能を追い求めたい!」という方のための一台です。
ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K
家庭用光造形3Dプリンターの「頂点」とも言えるスペックを誇るのが、この16Kモデルです。大型でありながら、その解像度はもはやオーバースペックとも言えるレベル。
造形物を虫眼鏡で見ても、積層痕を見つけるのは難しいでしょう。「とにかく最高の環境で、妥協のない作品作りをしたい」という、究極を求めるクリエイターのための一台です。
ELEGOO Jupiter SE
続いてELEGOO Jupiter SEです。このプリンター、名前からして「木星」という大物感がありますが、実際の性能もその名にふさわしいビッグな存在感を放っています。
大きな出力サイズと高解像度で、まさに「ビッグプロジェクト」に最適です。
主なスペックは以下です。
- 12.8 インチ 6K モノラル LCD、51umXY解像度
- 造形サイズ: 277.848 x 156.264 x 300 mm³
- レジンの自動供給とリサイクル
- 4点レベリングシステム搭載
- アップグレードされたUSB空気清浄機
ELEGOO Jupiter SEの最大の特徴は、277.85×156.26×300mmという大きい出力サイズ。
これだけのサイズがあれば、大型のフィギュアや複雑なモデルも一度にプリントできます。
また、6K解像度のディスプレイと0.051mmのピクセルサイズは、精細なディテールをしっかりと再現する力を持っています。
そして、何と言ってもそのコストパフォーマンス。大型プリンターでありながら、他のプレミアム機種に比べてリーズナブルな価格設定。
これはまさに「大型の夢を叶える一台」と言えるでしょう。初心者からプロフェッショナルまで、幅広いユーザーにとっての頼れる相棒です。
Creality HALOT-MAGE PRO 8K
Creality HALOTシリーズの最新モデルとして登場したのが、この「HALOT-MAGE PRO 8K」です。
主なスペックは以下です。
- 170mm/hのハイパースピード
- 8K高精度10.3インチ単色液晶ディスプレイ
- 均一光源
- レジンの自動充填とポンピング機能が搭載される
- 無臭の印刷環境
- 敏捷な” Dynax”運動システム
- プロ “MageArch “開閉蓋
8.9インチの8K(7680×4320ピクセル)モノクロLCDを採用し、驚異的な解像度を実現しています。
このプリンター、名前に「魔法使い(Mage)」が含まれている通り、まさに魔法のような精度でプリントを行います。小さなディテールや複雑な形状を思いのままに操るその姿は、まさに3Dプリントの「魔法使い」と言っても過言ではありません。
さらに注目すべきは、独自の「HALOT光学システム」。これにより、均一な露光が可能になり、より精密な造形を実現します。まるで太陽神アポロンが直接光を当てているかのような均一さです。
218×123×230mmの出力サイズで、日常的なプロジェクトからやや大きめのプリントにも対応できます。
フィギュアやジオラマ製作者の皆さん、これは見逃せませんよ!
そして、なんとWi-Fi接続にも対応。スマートフォンやタブレットから遠隔で操作や監視ができるんです。
まるで魔法使いのように、離れた場所からプリンターを操ることができます。
価格も抑えめで、この性能としては驚きの安さ。3Dプリンターの未来がここにある!と言っても過言ではありません。
Anycubic Photon Mono M7 Pro
Anycubicの大型モデルも負けていません。この「Photon Mono M7 Pro」は、14Kという高解像度に加え、AIカメラによるリアルタイム監視やレジン自動補充機能など、プリントの失敗を防ぎ、快適な運用をサポートするインテリジェント機能が満載です。
長時間のプリントになりがちな大型造形だからこそ、こうした「賢い」機能が光ります。
光造形3Dプリンターと同時に用意すべき便利な必須アイテム
光造形3Dプリンターの性能を最大限に引き出し、安全で快適な3Dプリントライフを送るために、本体と同時に揃えておきたいアイテムをご紹介します。
水道水で洗浄できる!水洗いレジン
はい!これです!
これがデメリットのところで紹介した、IPAの問題をすべて解決する魔法のアイテム!
その名の通り、水道で洗浄できるようになります!
日本ではSK本舗さんというメーカーさんが販売されているものが有名で、僕も愛用しています。
造形物を水道でじゃぶじゃぶ洗ってOKなので、工程が一気にらくちん!
造形物の強度も一般的なレジンと変わらず、まったく問題ありません。
Phrozenのものであれば、特に露光時間など合わせなくても僕の環境ではデフォルトの設定で印刷できましたので、癖がなく非常に扱いやすいレジンです。
においも少なめなのもうれしい!
光造形3Dプリンターを初めて利用される場合は、プリンターに付属しているお試しレジンを使わずにいきなりこれを使われることをお勧めします。
造形物に強度が欲しい?そんな時は高耐久な強靭レジン!
フィギュアの髪の毛など細~~いパーツを印刷する場合は、印刷後の粘り強さが段違いの強靭レジンを使用しましょう。
SK本舗さんなら水洗いバージョンもあります。
二次硬化に必須!紫外線ライト
光造形3Dプリンターの造形物は、実は洗浄後もう一度紫外線を照射して、表面を固めないといけません。
しっかり洗浄しても、表面は少しべたべたしてしまっているからです。
小さな造形物であれば、安いネイル用の紫外線ライトなどを利用しても大丈夫です。
片面ずつしかできませんが、僕もこれを使って、造形物を時々ひっくり返しながら硬化させています。
大きめのものが欲しい!という場合は専用の二次硬化ブースなども売っています。
ただし、そもそもそんなに大きいものってあまり出力する機会ないと思いますので、(完成品が数十cmあるものでもパーツを分けて出力することが多い)よほどこだわりがない場合はネイル用で十分だと思います。
プラットフォームから快適に造形物をはがす!OLFAスクレーパー
光造形3Dプリンターの造形物はプラットフォームにくっついて出力されるのですが、これが意外としっかりくっついているんです・・・
付属のスクレーパーや、薄くないスクレーパーだと造形物が全然はがれず苦労します。
最悪の場合、何時間もかけて印刷した造形物が破損します。
そこで、OLFAスクレーパーを別途用意しましょう!
刃が鋭く、するするとプラットフォームから造形物を剥がしてくれます。
僕はこのスクレーパーに変えてから造形物の引きはがし時の事故が無くなりました!
通常レジンの場合は絶対必要!IPA
上で紹介した水洗いレジンを使用せず、通常レジン(付属のレジンも)を利用する場合は、必ずIPAが必要です。
洗浄力が高く3Dプリンターの処理以外にもお掃除なんかにも使えます。
これを購入する場合は、一緒に防毒マスク、メガネ、ゴム手袋、大きめのスポイト、プラットフォームと造形物が入るサイズの密封できるタッパーを二つ以上を一緒に購入してください。
使用方法はタッパーにIPAをプラットフォームと造形物がつかるくらいそれぞれ注ぎ、一回目の洗浄用のタッパーでまず洗浄し、次にもう一方のIPAを入れたタッパーに入れて洗浄し、洗浄後は造形物からIPAをよくふき取ってください。
作業中は必ず防毒マスク、メガネ、ゴム手袋を着用し、火気厳禁です。
IPAの移し替え時は必ずスポイトを利用してください。
慣れてくるとついついそのまま移したりしたくなりますが、大事故の素です。絶対にしないようにしましょう。
IPAは濁って洗浄効果がなくなるまで繰り返し使用できますので、密封できるタッパーにそのまま保存しておきましょう。
濁りきって、洗浄してもレジンが落ち切らなくなったら、お住いの地方自治体の基準に従って廃棄をしてください。
参考:職場あんぜんサイト(厚生労働省) – イソプロピルアルコール
あったら何かと便利!バット
印刷後の洗浄前の造形物をいったん置いたり、プラットフォームを置いたりと金属バットが2,3枚あると非常に作業が楽になります。
100均のものでもいいので用意してるといいですね。
まとめ:自分に合った光造形3Dプリンターのおすすめ機種を見つけよう
今回は、光造形3Dプリンターの選び方から、具体的なおすすめ機種、そして便利な周辺アイテムまで、幅広くご紹介しました。
記事のポイント
- 光造形は高精細な反面、レジンの扱いや後処理が必要。メリット・デメリットを理解しよう。
- プリンター選びは「サイズ」「精度」「消耗品の入手性」「情報の多さ」が重要なポイント。
- 初心者はELEGOO Mars 5 UltraやAnycubic Photon Mono 4 Ultraのような使いやすいモデルから始めるのがおすすめ。
- 大型造形に挑戦したいなら、ELEGOO Saturn 4 UltraやJupiter SEが有力候補。
- 水洗いレジンや二次硬化機などの便利アイテムを揃えることで、3Dプリントはもっと快適になる。
たくさんの情報があって少し混乱してしまったかもしれませんが、一番大切なのは「あなたが何を作ってみたいか」というワクワクする気持ちです。この記事を参考に、あなたの創作意欲を最大限に引き出してくれる最高の相棒を見つけて、ぜひ3Dプリントの素晴らしい世界に飛び込んでみてください。あなたのものづくりライフが、より豊かで楽しいものになることを心から願っています!
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