パソコンにインストールされた3DCADソフトを使って3D形状を作ることをモデリングすると言ったりします。
今では、自動車、電化製品、建築物、フィギュアなど様々な3D形状がモデリングされるようになりました。
3DモデリングするためのCADソフトは、ひと昔前だと企業に就職しないと高価で使えなかったのですが、学校でも使えるようになり、今では自宅などのパソコンにインストールして個人で手軽に使われています。
3Dモデリングが個人の間に普及している背景は以下のような理由があると思っています。
- CADメーカーがCADソフト無償版を提供し始めた
- 3Dプリンターの普及で3Dモデリングが身近になった
- 3Dモデリングを独学する環境が整った
3Dモデリングは難しそう、初心者でも大丈夫?と思う人もいるかと思いますが、大丈夫です。
インターネット環境とパソコンさえあれば数日でマスターすることができるでしょう。
皆さんも3Dモデリングを覚えて好きなものを3Dプリンターで印刷したり、慣れてくれば3Dモデリングの副業で月数万円のお小遣いを稼ぐことも夢ではありません。
それでは3Dモデリングを無料で独学する方法を見ていきましょう。
Fusion360は3Dモデリング独学におすすめの3DCADソフト
3Dモデリング用のCADとしておススメなのはAutodesk社のFusion360というソフトです。
以下からFusion360の無料版をダウンロードできます。
ここではFusion360について、オススメの独学方法をご紹介したいと思います。
Fusion360とは
Fusion360の独学方法の前に簡単にFusion360とは?について触れておきましょう。
Fusion360はアメリカの大手CADメーカーのAutodesk社が開発している3DCADになります。
この会社の有名なCADの一つにAutoCADという2DCADがあり、建築業界から機械業界まで様々な業界で使われています。
2DCADから3DCADに世界中が移行している中、主力が2DCADのAutoCADだったAutodesk社はどうやって生き残るのだろうか?潰れてしまうのではないか?と個人的には心配していました。
ですが、そんな心配はよそに、今では3DCADだけでなく、RevitというBIMなど最新技術をドンドン取り込み今ではCADメーカーのリーディングカンパニーの一つと言っても過言ではないと思います。
3DCADの主力製品であるFusion360は、初心者でも簡単に使えるという口コミで、ユーザーがかなり増えているようです。
その理由の一つに非営利目的ですと1年間無料で使えるというのが大きいと思います。
私自身20年以上3DCADの仕事をしていますが、Fusion360を使ってみて、これは初心者にも分かりやすいだろうなという印象を持ちました。
Fusion360の3Dモデリングで何が作れるの?
Fusion360では何でも作れるのですが、例えば以下が良く作られているものになります。
- アクセサリー
- クッキーの型
- ミニ四駆の部品
- ドローンパーツを売る
- 釣り用ルアーを売る
- フィギュア
今は3Dプリンターも普及していますので、上記でモデリングしたものを個人で印刷できたりもします。
もし自分で3Dプリンターを持っていない場合は、DMM 3Dプリントサービスで印刷してもらうこともできます。
今では組み立て式の3Dプリンターだと2万円代で購入できます。
筆者も以下のEnder3 V2を所有しており、おすすめです。
Fusion360を無料で独学する方法
私のおすすめのFusion360独学方法は開発元であるAutodesk社が提供するウェブコンテンツで勉強することです。
無料で勉強できますし、動画もあって分かりやすい、また何と言っても開発元が提供しているので間違いないというのがオススメする理由です。
上記のウェブコンテンツのリンクに入っていくと以下のような画面になり、左側のツリーで学習コンテンツを選べますが、たくさんのコンテンツがあるのでどれからやったら良いか迷うと思います。
まずはFusion360を使えるようになるために、以下のコンテンツは最低限見ておきましょう。
それぞれのコンテンツは上記のツリーをたどることで閲覧することができます。
- インターフェースの概要
- デザイン: スケッチ
- デザイン: ソリッド/パラメトリック モデリング モード
- デザイン: ソリッド/パラメトリック モデリング モード/ フィーチャを編集する
- デザイン: ソリッド/スケッチからソリッド
それぞれのコンテンツの概要も見ていきましょう。
Fusion360の具体的な学習内容
インターフェースの概要
まずはFusion360のインターフェースを知り、どこにどのコマンドがあるのかや、画面に表示されているものの意味を知るところから始めましょう。
デザイン: スケッチ
3DCADは立体形状を作っていくもですが、まずは2次元的に断面を描いていく必要があります。
この断面を描く機能をスケッチと言います。
これはFusion360だけでなく、ほとんどの3DCADでスケッチ機能が備わっています。
デザイン: ソリッド/パラメトリック モデリング モード
3D形状は断面含めて各寸法で作られています。
この寸法をパラメーター(変数)と言い、そのパラメーターを自由に変更することで3D形状を作ることをパラメトリックモデリングと言います。
ここではパラメトリックモデリングの概要について学べます。
デザイン: ソリッド/パラメトリック モデリング モード/ フィーチャを編集する
3D形状は複数の形状をレゴブロックのように足したり、引いたりしながら作られます。
このブロックの最小形状をフィーチャと言ったりします。
先ほど、パラメトリックを説明しましたが、作成したフィーチャを編集しながらパラメトリックにモデリングという表現が正しいでしょう。
ここでは、そのフィーチャの編集方法について学べます。
デザイン: ソリッド/スケッチからソリッド
前述しましたが、基本はスケッチで断面形状を作り、その断面に厚みを持たせるなどして3D形状にしていきます。
その3D形状をソリッドと言ったりします。
ここでは、スケッチからソリッド(3D形状)を作るやり方を学べます。
Fusion360のインストールから基本的な使い方までは以下の記事も分かりやすかったです。
Fusion360の習得期間
個人差にもよりますが、だいたい3日間ぐらいで普通に使えるようになると思います。
スケッチや、そこから3D形状の作成方法や修正方法をある程度マスターしたら、あとは実践でいろんな形状を作ることで習得度合いも高まるでしょう。
3DCAD経験者だと数時間で使えるようになると思います。
Fusion360オートデスク認定資格プログラムで腕試し
Fusion360に慣れてきたら理解度をオートデスク認定資格プログラムで確認することもできます。
Fusion360ユーザー資格試験は、Fusion360基礎知識や基本操作の理解度を測ることを目的にしていて、出題数は30で、試験時間は最大75分です。
3Dモデリング独学のメリット・デメリット
ここでは今一度、3Dモデリングの独学のメリット、デメリットをまとめておきましょう。
もしお金にも余裕があり、今後3Dモデリングで就職までを考えている場合は、CADスクールに通い就職も斡旋してもらうのが良いでしょう。
逆にお金に余裕はないが、時間に余裕があり、まずは趣味目的で3Dモデリングを覚えた場合は、独学で十分だと思います。
独学でもある程度の3Dモデリングスキルに達し、経験を積めば副業でお小遣い稼げるケースもあります。
メリット
- 無料で学べる
- 自分のペースで学べる
- 分からないところだけを繰り返し学べる
上記が独学のメリットだと思います。
今はインターネットにFusion360を独学できるコンテンツが豊富にそろっています。
色々と検索してみると知りたい情報は必ずあるでしょう。
デメリット
- 聞ける人がそばにいない
- どこから始めれば良いのか分からない
どうしても独学するのは難しいと思う人は全国にはスクールが沢山あるのでお金を払って学ぶこともできます。
3Dモデリングが未経験の場合は、何が分からないのかが分からないという状態だと思うので、体系的に学んだり、用語の定義なども自分で調べるのが面倒だという場合は、スクールに通うのも良いでしょう。
また3DCADを使って働きたいと思っている人はスクールで就職斡旋してくることもあるのでメリットでしょう。
Fusion360を有料で学習できる入門セミナー
これから体系的にFusion360を学びたいという人は、以下のようなアビバが開催しているセミナーがおすすめです。
今まで知らなかった機能を知ると、自己流でやっていたCAD作業が格段に効率化されますので、一度、体系的に学ぶことをおすすめします。
アビバのセミナーの特徴は以下です。
- 無料体験可能
- 未経験でも安心して理解できる動画授業
- 分からないところは都度質問可能
- Fusion360のよく使うコマンドをしっかり学習
- 学習が続くカウンセリングあり
- Autodesk公式セミナー
まずは以下より資料請求してみましょう!
Fusion360を使いこなして副業しよう
今までご紹介してきたFusion360を使った3Dモデリングのスキルを身に付けると、副業で月に数万円のお小遣いを稼ぐことも夢ではありません。
以下は実際にFusion360を使った副業体験談になります。
また3Dモデリングのスキルがあれば、3Dプリンターの副業も可能となります。
最近は3Dプリンターもかなりの勢いで家庭内に浸透しているので今後注目の技術です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は3Dモデリングを無料で独学するオススメの方法についてご紹介しました。
まとめると以下になります。
- 3Dモデリングを無料で独学するならFusion360がおすすめ
- お金にも余裕があり、3Dモデリングで就職を考えている場合は、CADスクールに通い就職も斡旋してもらうのが良い
- 趣味目的で3Dモデリングを覚えた場合は、独学で十分
今は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)というコピーや改ざんを許さない仕組みもできています。
NFTとはいわばデジタルデータ上に、これは唯一無二のものですという偽造不可な鑑定書を付けるイメージです。
今は3Dモデリングで作ったCADデータは無料でシェアされたり、コピーや改ざんなども簡単にできてしまいます。
ですが近い将来、自分がモデリングした3Dデータが同じようにNFTによりコピーや改ざんはもちろん、自分の想像しない価値が付く可能性だってあります。
例えばフィギュアや釣りのルアーの3Dデータや、建造物のBIMデータに凄い価値が付くことも夢ではないと思うのです。
そうなればCADオペレーターの市場価値も爆上げするかもしれませんね。
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